AIコーディングエージェントを使い始めると、スキルの設定が面倒になってきます。プロジェクトのたびに「React用のスキルを追加して、TypeScript用も追加して、Supabase用も……」と1つずつ手動でインストールするのは時間のかかる作業です。
autoskills は、この問題を1コマンドで解決するCLIツールです。プロジェクトの技術スタックを自動検出し、対応するAIエージェントスキルをまとめてインストールします。
この記事でわかること:
- autoskillsがどんな問題を解決するか
- スタック自動検出の仕組みとセキュリティモデル
- インストール手順と主なオプション
- 対応している技術スタック一覧
npx skills addとの違い
autoskillsとは
https://github.com/midudev/autoskills
ミゲル・アンヘル・ドゥランが開発するOSSのCLIツールです。2026年3月25日に公開されてから、GitHubで5,200以上のスターを集めています。最新バージョンはv0.3.6(2026年5月4日リリース)。
実行コマンドは1行です。
npx autoskills
プロジェクトルートで実行すると、package.json や各種設定ファイルを解析して技術スタックを特定し、対応するスキルをまとめてインストールします。スタックを手動で指定する必要はありません。
スキル管理の手間を自動化する仕組み
ステップ1: スタックの自動検出
package.json、Gradleファイル、設定ファイルをスキャンして、使用中のフレームワーク・言語・ライブラリを自動で把握します。React × TypeScript × Supabase のプロジェクトであれば、3つのスタックが検出されます。どの設定ファイルを見ればよいかをユーザーが意識する必要はありません。
ステップ2: レジストリからスキルを選択
検出したスタックに対応するスキルを、autoskills独自のレジストリから選択します。このレジストリは、メンテナーが外部リポジトリをミラーリングし、プロンプトインジェクションとサプライチェーンリスクをスキャン済みです。
外部リポジトリを実行時に直接ダウンロードする仕組みではないため、アップストリームで悪意あるコードが混入しても影響を受けません。
ステップ3: ハッシュ検証して書き込む
ダウンロードしたスキルファイルをマニフェストに記録されたSHA-256ハッシュと照合し、一致した場合のみローカルに書き込みます。インストール後は skills-lock.json に、インストール元とバンドルハッシュが記録されます。
使い方
Node.js 22以上を用意してから、プロジェクトルートで以下を実行します。
npx autoskills
実行前にインストール内容を確認したい場合は --dry-run が便利です。インストールは行わず、対象のスキル一覧だけが表示されます。
npx autoskills --dry-run
主なオプションの一覧です。
| オプション | 内容 |
|---|---|
-y, --yes |
確認プロンプトをスキップ |
--dry-run |
インストールせず対象スキルを確認のみ |
--verbose |
失敗時の詳細エラーを表示 |
-a, --agent |
特定のIDEのみにインストール(cursor、claude-code など) |
-a, --agent オプションを使うと、Claude CodeだけにインストールしてCursorには追加しない、という制御ができます。複数のエージェントを用途ごとに使い分けているチームに向いています。
対応している技術スタック
フロントエンドからバックエンド、モバイル、クラウドまで幅広くカバーしています。
- フロントエンド: React、Next.js、Vue、Nuxt、Svelte、Angular、Astro、Tailwind CSS
- 言語・ランタイム: TypeScript、Node.js、Go、Bun、Deno、Python、Ruby
- バックエンド: Express、Hono、NestJS、Spring Boot、Django、FastAPI、Rails
- モバイル: Expo、React Native、Flutter、SwiftUI
- クラウド: Vercel、Cloudflare、AWS、Azure、Terraform
- データ・ストレージ: Supabase、Neon、Prisma、Drizzle ORM、Redis
- テスト: Vitest、Playwright、RSpec、Pytest
各スタックに対応するスキルの詳細は、autoskills.sh のページから確認できます。
npx skills add との違い
Vercel Labsの npx skills CLIは、インストールするスキルを自分で指定するアプローチです。
npx skills add vercel-labs/agent-skills
どのスキルが必要かすでにわかっているなら、このコマンドで十分です。一方、autoskillsは「何が必要かを自動で判断する」部分を担います。スキルの存在を知らなくても、プロジェクトを解析して適切なスキルが選ばれます。
セキュリティモデルの違いも重要です。npx skills add は指定リポジトリから直接ダウンロードしますが、autoskillsは独自のレジストリを経由してハッシュ検証を行います。スキルファイルの改ざんを検知できる仕組みが入っているため、セキュリティ要件が厳しいプロジェクトではautoskillsのアプローチが適しています。
ライセンスと料金
CC BY-NC 4.0ライセンスで公開されており、個人利用・OSSプロジェクトへの利用は無料です。商用利用には別途許可が必要ですが、npmからのインストール自体に費用はかかりません。
プロジェクト初期のスキル設定をワンコマンドで完了させたい開発者、また複数のスタックが混在するモノレポを持つチームにとって、繰り返しの手作業を省く実用的な選択肢です。