2026年5月7日、AIモバイルアプリビルダーのRorkが新機能「Rork AI Cloud」を発表した。1つのアプリ内で150以上のAIモデルを使い分けられる仕組みで、動画生成・画像編集・テキストAIなどを用途別に最適なモデルへ切り替えられる。
この記事でわかること:
- Rork AI Cloudで何が変わったか
- どのモデルをどんな用途に使えるか
- Rork Maxとの違い
- 料金プランの概要
これまでのAIアプリビルダーの限界
AIアプリビルダーの多くは、プラットフォーム側が用意した1〜2種類のモデルしか使えなかった。動画生成・画像生成・テキスト処理はそれぞれ得意なモデルが異なるのに、同じ基盤モデルをすべての処理に当てるしかなかった。
結果として、「写真加工は得意だが動画生成は苦手」「テキスト処理は強いが画像は弱い」といったアプリが量産されていた。開発者がモデルを自由に組み合わせたくても、ビルダー側の制約に縛られていた。
Rork AI Cloudが変えること
Rork AI Cloudは、アプリの機能ごとに別モデルを割り当てる「モデルルーティング」を実現する。公式の発表では次のような使い方が例示されている。
- 動画制作アプリ → Kling 3.0
- 写真スタジオアプリ → GPT-Image 2
- AIチューターアプリ → GPT-5.5
- 音声アシスタント → (対応モデルを選択)
1つのプロンプトでほぼどんなAIアプリも生成できる「ワンショット生成」に加え、アプリ内の機能ごとに最適なモデルを組み合わせることが可能になった。Higgsfield(動画生成AI)も対応モデルとして名が挙がっており、映像系アプリの品質向上が見込まれる。
Rork Maxとの違い
従来のRork Maxは、Claude CodeとClaude Opus 4.6を核にSwiftネイティブアプリを生成するプランだった。Mac不要でXcodeを使わずに、iPhone・iPad・Apple Watch・Apple TV・Vision Proなど全Appleプラットフォーム向けアプリをビルドできる点が特長だ。
Rork AI Cloudはその土台を保ちつつ、使用するAIモデルの選択肢をOpenAI・Kling・Higgsfield・その他100以上に広げた形だ。Swift生成エンジンはそのままに、アプリが使うAI機能の部分だけを差し替えられる。
Rorkの現状と背景
2026年4月9日、RorkはLeft Lane Capitalが主導するシードラウンドで1500万ドルの調達を完了した(参考)。Peak XV、True Ventures、Goodwater、a16z Speedrunも参加している。
Rork Maxの発表はX上で800万回以上表示され、2週間で年間収益が2倍になったと報告されている。App StoreのDeveloper Toolsカテゴリで世界2位を獲得し、RevenueCatへの最大リファラルサイトになっている。Rork AI Cloudはこの勢いを受けた次のステップだ。
共同創業者のLevan Kvirkveliaはこう述べている——「AIモデルの進化速度は誰の想像も超えている。Rorkが勝てているのは、AIが難しい問題を指数関数的に解けるようになるという早期の確信を持って動いてきたからだ」。
料金プラン
現行の料金体系はRork MaxとRork Proの2本柱。Rork AI Cloudがどのプランに含まれるかは現時点で詳細が明示されていないが、既存プランの拡張として提供される見込みだ。
| プラン | 月額 | クレジット | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| Free | 無料 | 5クレジット/月 | お試し |
| Rork Pro | $20 | 100クレジット(最大500まで追加購入可) | 個人・MVP開発 |
| Rork Max | $200 | 1,000クレジット(最大10,000まで追加購入可) | スタートアップ・本番運用 |
まとめ
Rork AI Cloudは「どのモデルを使うかをアプリ設計の一部にする」という考え方を実装したアップデートだ。これまでビルダー側の都合で固定されていたモデルを、開発者が用途に合わせて選べるようになった。150以上のモデルをワンショット生成と組み合わせることで、専門性の高いAIアプリを短時間で作れる環境が整いつつある。