Claude Codeを使いたいけど、Anthropicへの支払いがネックになっている人は多い。free-claude-codeはその問題をシンプルに解決するOSSプロキシだ。GitHubで公開から数ヶ月で9,600スターを超えており、開発者の注目を集めている。
この記事でわかること:
free-claude-codeの仕組みと対応プロバイダ- NVIDIA NIM経由で月額ゼロ円にする具体的な手順
- VSCode拡張やDiscordボットとの連携方法
Claude Codeの課金問題とプロキシによる解決
Claude CodeはAnthropicのAPIを直接叩く設計になっており、利用するにはAnthropicのAPIキーと残高が必要だ。ヘビーに使うと月数千円〜数万円の費用が発生する。
free-claude-codeはこの問題に対し、透過的なプロキシという形でアプローチする。Claude Code(CLIまたはVSCode拡張)が送るAnthropicフォーマットのAPIリクエストを横取りし、別のLLMプロバイダへ転送する。Claude Code側には一切手を加えない。設定は環境変数を2つ指定するだけで完了する。
対応する5つのプロバイダ
| プロバイダ | コスト | レート制限 | 用途 |
|---|---|---|---|
| NVIDIA NIM | 無料 | 40 req/分 | 日常使い、推奨 |
| OpenRouter | 無料〜有料 | モデルによる | モデルの豊富さが強み |
| DeepSeek | 従量課金 | モデルによる | DeepSeekモデル直接利用 |
| LM Studio | 無料(ローカル) | 無制限 | プライバシー重視・オフライン |
| llama.cpp | 無料(ローカル) | 無制限 | 軽量ローカル推論 |
NVIDIA NIMは無料で40 req/分が使え、Kimi K2.5・GLM5・MiniMax M2.5など主力モデルにアクセスできる。日常的なコーディング用途であれば制限に引っかかることはほぼない。OpenRouterは200以上のモデルを扱い、DeepSeek R1やGPT-OSS-120Bなどの無料モデルを選べる。LM Studioとllama.cppはローカルで動かすため、ネット接続不要でレート制限もない。
主な機能
ドロップイン置換が最大の特徴だ。Claude Code CLIにもVSCode拡張にも手を加えず、環境変数ANTHROPIC_BASE_URLとANTHROPIC_AUTH_TOKENの2つを書き換えるだけで動く。
モデルごとの振り分けも設定できる。.envファイルでMODEL_OPUS・MODEL_SONNET・MODEL_HAIKUをそれぞれ別のプロバイダ・モデルに向けられる。「重いタスクはNVIDIA NIM、軽いタスクはOpenRouterの無料モデル」のような使い分けが可能だ。
リクエスト最適化も実装されている。クォータ確認・タイトル生成・プレフィックス検出・サジェスト・ファイルパス抽出の5種類のリクエストをローカルでインターセプトし、APIクォータを消費せずに返答する。
Thinkingトークンのサポートもある。<think>タグやreasoning_contentフィールドを、Claude CodeがネイティブのThinkingブロックとして認識できる形式に変換する。
セットアップ手順(NVIDIA NIM使用)
1. NVIDIA NIM APIキーを取得する
https://build.nvidia.com/settings/api-keys
アカウント作成後、無料APIキー(nvapi-...形式)が発行される。
2. リポジトリをクローンして設定する
git clone https://github.com/Alishahryar1/free-claude-code.git
cd free-claude-code
cp .env.example .env
.envを開き、NVIDIA NIM用に編集する。
NVIDIA_NIM_API_KEY="nvapi-your-key-here"
MODEL_OPUS="nvidia_nim/z-ai/glm4.7"
MODEL_SONNET="nvidia_nim/moonshot-ai/kimi-k2.5"
MODEL_HAIKU="nvidia_nim/stepfun-ai/step-3.5-flash"
MODEL="nvidia_nim/z-ai/glm4.7"
3. プロキシサーバーを起動する
uv run uvicorn server:app --host 0.0.0.0 --port 8082
4. Claude Codeを起動する
ANTHROPIC_AUTH_TOKEN="freecc" ANTHROPIC_BASE_URL="http://localhost:8082" claude
これだけで、Claude CodeがNVIDIA NIM経由で動き始める。
VSCode拡張での設定
プロキシを起動した状態で、VSCodeの設定(Ctrl + ,)からclaude-code.environmentVariablesを検索し、settings.jsonに以下を追加する。
"claudeCode.environmentVariables": [
{ "name": "ANTHROPIC_BASE_URL", "value": "http://localhost:8082" },
{ "name": "ANTHROPIC_AUTH_TOKEN", "value": "freecc" }
]
拡張機能をリロードすれば動作する。ログイン画面が出た場合はAnthropicコンソールを選択して認証する。クレジット購入画面にリダイレクトされても無視してよい。拡張はすでにプロキシ経由で動いている。
Discordボットによるリモート操作
スマホからコード生成を指示したい場面に対応する機能もある。Discord(またはTelegram)にボットとして組み込み、チャンネルにタスクを投稿するとClaude Codeが作業を開始し、Thinkingトークンやツール呼び出しの経過をリアルタイムで返信する。
- メッセージへのリプライで会話をフォーク(ツリー型スレッド)
- 複数のClaude CLIセッションを同時進行
- ボイスノート対応(Whisperで文字起こし後、通常のプロンプトとして処理)
/stop・/clear・/statsコマンド対応
パッケージとして1コマンドでインストールする方法
リポジトリをクローンせず、パッケージとしてインストールすることもできる。
uv tool install git+https://github.com/Alishahryar1/free-claude-code.git
fcc-init # ~/.config/free-claude-code/.env を作成
free-claude-code # サーバー起動
アップデートはuv tool upgrade free-claude-codeで行う。
注意点
NVIDIA NIMやOpenRouterの無料モデルはClaude自体ではない。コードの品質や指示への追従性はモデルによって変わる。本番環境のコード生成に使う場合は、使うモデルの性能を事前に確認したうえで判断するのが無難だ。また、プロキシはローカルで動かすため、起動を忘れるとClaude Codeが接続できなくなる点も覚えておきたい。
まとめ
free-claude-codeはClaude CodeのAPIコールを別プロバイダに転送するPython製プロキシだ。環境変数2つの設定だけで動き、Claude Code CLI・VSCode拡張のどちらにも対応している。最も手軽な構成はNVIDIA NIMを使った月額ゼロ円の運用で、40 req/分という制限はソロ開発であれば実用十分だ。ローカル派にはLM StudioやLlama.cppも選択肢に入る。コストを抑えてClaude Codeを試したい人は選択肢の一つとして検討する価値がある。