Claude CoworkをチームへのAI展開に使いたいが、モデルはClaudeに縛られたくない。そんな課題を解決するOSSが急速に注目を集めています。

この記事でわかること:

  • OpenWorkが生まれた背景と解決する課題
  • 主な機能とチーム展開の仕組み
  • 料金プランとClaude Coworkとの違い

Claude CoworkのOSS代替として登場

Claude CoworkはAnthropicが提供するデスクトップAIエージェントツールです。非エンジニアでも自然言語でファイル操作や調査を自動化できる点が特徴ですが、使えるモデルはClaudeに限られ、インフラはAnthropicが管理するSaaSです。

OpenWorkはそこへの解答として登場したOSSプロジェクトです。開発元はYCombinatorに支援されたDifferent AIで、GitHubスター数は14,000超、ダウンロード数は150,000を超えています(YCombinator公式ポスト、2026年4月24日)。

「Bring your own model and provider」をコアコンセプトに掲げており、自社で取得したAPIキーを使って50以上のLLMを選べます。AnthropicはもちろんOpenAI、Google、さらにローカルLLMまで対応します。

主な機能

OpenWorkはOpenCodeを基盤として動作します。OpenCodeはAIコーディングエージェントのCLIツールで、OpenWorkはそれにチーム向けUIとワークフロー共有機能を加えた製品です。

ホストモード / クライアントモード
ホストモードではOpenCodeをローカルマシン上で起動し、デスクトップUIから操作します。クライアントモードではリモートのOpenCodeサーバーにURLで接続できるため、チームサーバーに集約した構成も取れます。起動はワンクリックで、ローカルにすべてのデータが留まります。

実行プランの可視化
タスクの進捗はタイムライン形式で表示されます。AIが何をしているかをステップごとに確認でき、途中で承認・拒否の判断も行えます。処理の透明性が確保されているため、非エンジニアのメンバーでも何が起きているかを把握できます。

パーミッション管理
ファイル操作や外部通信など、権限が必要な操作はその都度確認ダイアログが表示されます。「一度だけ許可」「常に許可」「拒否」の3択で制御でき、意図しない操作が自動実行されるリスクを抑えます。

スキルとテンプレート
よく使うワークフローをテンプレートとして保存し、再実行できます。スキルは.opencode/skillsフォルダに置くモジュールで、チーム全体に配布可能です。OpenWorkのSkills Managerから管理画面を通じてインストール・一覧表示ができます。

チームへのセットアップ共有
スキル、MCP、プラグイン、設定をパッケージして1つのリンクにまとめられます。チームメンバーはそのリンクを開くだけでインポートが完了します。ターミナル操作や設定ファイルの編集は不要で、非エンジニアも即座に使い始められます。

料金

料金プランは3段階です。

  • Solo(無料): オープンソースのデスクトップアプリ。macOSとLinuxで利用可能。自分のAPIキーを持ち込んで無料で使い続けられる
  • Team Starter(月額50ドル): 5席込み。APIアクセス、Skill Hub Manager、チームへのAPIキー一括配布機能が利用可能
  • Enterprise(個別見積もり): 組織全体への展開支援、カスタム商業条件、SLAサポートなど

Windowsサポートは現在、有料サポートプランに含まれる形での提供です。macOSとLinuxは無料で直接ダウンロードできます。

Claude Coworkとの違い

Claude CoworkはAnthropicが管理するモデルとインフラを使う前提のSaaSです。対してOpenWorkはモデルもインフラも自分で選べるOSS製品です。

項目 Claude Cowork OpenWork
LLMの選択 Claudeのみ 50以上のLLMから選択可
料金 Anthropicの契約に依存 Soloプランは無料
オンプレ展開 非対応 対応
ソースコード 非公開 MIT License
日本語UI 対応 対応

社内規定でデータをクラウドに出せない組織や、特定モデルへの依存を避けたいチームにとっては、OpenWorkの方が適している場面が多いです。

インストール方法

デスクトップアプリはopenworklabs.com/downloadからダウンロードできます。

CLI経由で使う場合はOrchestratorを介して起動します。

npm install -g openwork-orchestrator
openwork start --workspace /path/to/workspace --approval auto

ソースからビルドする場合はNode.js、pnpm、Rustツールチェーン、OpenCode CLIが必要です。Arch Linuxユーザー向けにはwebkit2gtk-4.1の別途インストールが必要な点も公式ドキュメントに記載されています。

まとめ

OpenWorkはClaude CoworkのOSSクローンではなく、「チームがAIエージェントを安全に使える環境を誰でも構築できる」という独自の立ち位置を持つツールです。自社のAPIキーを使えるため運用コストの試算がしやすく、オンプレ対応によりデータをクラウドに出したくない組織にも向いています。ダウンロード数150,000超という数字は、Claude Coworkに代わる選択肢を探していた需要の大きさを示しています。