ZIPファイルを画面にドロップするだけで、Azure App Serviceにコードを配備できるようになりました。
Microsoftが2026年4月6日に公開した新しいデプロイ体験では、CLIツールやコマンド操作なしにアプリを動かせます。この記事では新機能の内容と手順、既存のCI/CDとの使い分けを解説します。
この記事でわかること:
– 新しいKudu「Deployments」画面へのアクセス方法
– ZIPドラッグ&ドロップでデプロイするまでの手順
– サーバーサイドビルドのスキップが有効な場面
– CI/CDパイプラインとの使い分け
https://azure.github.io/AppService/2026/04/06/quickdeploy.html
Kuduとは
KuduはAzure App Serviceに内蔵されたバックエンドツールです。<サイト名>.scm.azurewebsites.net でアクセスでき、デプロイ管理・ファイル確認・ログ表示などを行えます。
これまでもKudu経由でZIPデプロイは可能でしたが、操作が直感的でなく、進捗確認もほとんどできませんでした。今回追加された「Deployments」画面がその点を大きく改善しています。
新しいデプロイ体験の変更点
ZIPファイルのドラッグ&ドロップ
Kuduの「Deployments」画面にZIPファイルをドロップするだけでアップロードが始まります。ターミナル操作もCLIも不要で、Azure App Serviceを初めて使う開発者でもすぐ試せます。
デプロイ前のZIP内容確認
アップロード後、ZIP内のファイル一覧が表示されます。意図しないファイルが含まれていないかを確認してからデプロイを実行できるため、誤配備のリスクを減らせます。
サーバーサイドビルドのスキップ
ビルド済みのアーティファクトをそのままデプロイしたい場合は、サーバーサイドビルドをスキップする選択肢があります。Node.jsやPythonプロジェクトでビルドが不要なケースや、CI/CD外でビルド済みパッケージを手動で上げたい場面に適しています。逆に、未ビルドのコードをApp Service側でビルドさせることも可能です。
フェーズ別の進捗表示とログ
デプロイは「upload → build → deployment」の3フェーズで進み、各フェーズのログをリアルタイムで確認できます。デプロイ完了後はランタイムログも確認でき、アプリが正常に起動したかをその場で判断できます。エラーが出た場合もログから原因を追いやすくなっています。
使い方の手順
- Azureポータルで対象のWebアプリを開く
- 「Development Tools」→「Advanced Tools」→「Go」でKudu画面へ移動する
- Kuduの新しい「Deployments」画面を開く
- コードが入ったZIPファイルをドラッグ&ドロップする
- ZIP内容のプレビューを確認し、必要に応じてサーバーサイドビルドのスキップを選ぶ
- 「Deploy」ボタンを押してフェーズごとの進捗を確認する
直接URLからアクセスする場合は <サイト名>.scm.azurewebsites.net を開き、「Deployments」を選択します。
CI/CDパイプラインとの使い分け
Microsoftはこの機能を「コードを素早く動かすための入口」と位置づけています。本番ワークロードや継続的デリバリーが必要な場面では、引き続きGitHub ActionsやAzure DevOpsを使ったCI/CDパイプラインが推奨されます。
新機能が役立つ場面は次の通りです。
- Azure App Serviceを初めて使い、まず動く状態を確認したい
- 開発環境に素早くビルド成果物を乗せて動作確認したい
- CI/CDを構築する前の初期検証フェーズ
これらの場面でCLIの設定コストを省けるのが今回の機能の主な価値です。
まとめ
Azure App Service for Linux の新しいKudu Deploymentsは、コード配備の「はじめの一歩」をシンプルにします。Git設定やCI/CDパイプラインを用意する前に、まず手元のコードがAzure上で動くかを確認できる点が実用的です。
<サイト名>.scm.azurewebsites.net にアクセスして「Deployments」を開くだけで試せます。