OpenClaw・Hermes・Claude Code・Codexを同時に使おうとすると、メモリの同期やルーティングの衝突、ストリーミングへの対応など、想定外の問題が次々と出てくる。

SwarmClawは、複数のAIエージェントを1つのランタイムで統合・管理するオープンソースのツールです。23種類以上のプロバイダーに対応し、委任・スケジュール・メモリ・MCP連携をまとめて扱えます。

この記事でわかること:

  • 複数エージェントを組み合わせるとどんな問題が起きるか
  • SwarmClawが解決するアーキテクチャ上の課題
  • 対応プロバイダーと主な機能の一覧
  • インストールから起動までの手順

https://github.com/swarmclawai/swarmclaw

複数エージェントを同時に使うと何が起きるか

OpenClaw・Hermes Agent・Claude Code・Codexを1つのプロジェクトで併用しようとした開発者が直面する課題は共通しています。それぞれのコンテキストウィンドウ間でメモリを同期させる仕組みがない、エージェント同士が同じタスクに干渉しないようルーティング層を自前で実装しなければならない、全プロバイダーにまたがるストリーミングの扱いが統一されていない、といった問題です。

個別ツールを直接組み合わせる場合、これらを自前のグルーコードで解決するしかありません。SwarmClawはその課題を解決するランタイム層として設計されています。

SwarmClawとは

SwarmClawは、複数のAIエージェントをセルフホストで動かすためのオープンソースのランタイムです。Node.jsで動作し、WebブラウザUIからエージェントの管理・会話・タスク実行をすべて操作できます。GitHubには400以上のスターが集まっています。

OpenClaw単体のラッパーではなく、Claude CodeやCodexなどのCLIエージェントから、AnthropicやOpenAIなどのAPIプロバイダーまで、23種類以上のバックエンドを単一の管理画面から使えます。

対応プロバイダー

SwarmClawが標準でサポートするプロバイダーは以下のとおりです。

CLIエージェント系はClaude Code CLI・Codex CLI・OpenCode CLI・Gemini CLI・Copilot CLI・Cursor Agent CLI・Qwen Code CLI・Gooseの8種類。APIプロバイダー系はAnthropic・OpenAI・OpenRouter・Google Gemini・DeepSeek・Groq・Together・Mistral・xAI・Fireworks・Nebius・DeepInfra・Ollamaの13種類。加えてOpenClawとHermes Agentを専用の接続方式でサポートしています。

カスタムエンドポイントにも対応しており、OpenAI互換APIを持つローカルモデルならそのまま接続できます。

主な機能

委任と自律実行 エージェントが別のエージェントにタスクを委任できます。上位の「オーケストレーター」エージェントが計画を立て、コーディング専門のサブエージェントにClaude CodeやCodexを使った実装を委任する構成が典型的な使い方です。ハートビートループで定期的に動作を継続させるため、ユーザーが画面から離れた後も処理が止まりません。

メモリ 会話間をまたぐ記憶の保持に対応しています。グラフ走査・ジャーナリング・ドキュメント参照・プロジェクトスコープのコンテキストなど複数の記憶方式を持ち、ユーザーの好みや過去の判断を次の会話に引き継げます。

Structured Sessions 開始と終了が明確な「セッション」として、複数エージェントによる共同作業をテンプレート化できます。分岐・ループ・並列処理・合流といった制御フローをGUIのビジュアルビルダーで設定でき、実行結果はトランスクリプトとして残ります。

MCPサーバー連携 stdio・SSE・Streamable HTTPの各方式でMCPサーバーに接続できます。接続したサーバーのツールは、エージェントが使える組み込みツールと並んで自動的に追加されます。

スケジュール Cronライクな定期実行に対応しています。毎日の情報収集・週次レポート・定期チェックインなどを、エージェントが自律的に行う設定が可能です。

コネクター Discord・Slack・Telegram・WhatsApp・Teamsへのメッセージ送受信に対応しており、チャットアプリ経由でエージェントに指示を出せます。

インストール方法

デスクトップアプリ版とCLI版の2種類があります。

デスクトップアプリ版はmacOS・Windows・Linux向けのインストーラーがswarmclaw.ai/downloadsから入手できます。技術的な前提知識なしに起動できます。

CLI版はnpm・yarn・pnpm・bunいずれかで1コマンドで導入できます。

npm i -g @swarmclawai/swarmclaw
swarmclaw

起動するとhttp://localhost:3456でWebUIが立ち上がります。DockerやRender・Fly.io・Railwayへのデプロイ設定ファイルも同梱されており、クラウドへの展開も対応しています。

OpenClawをすでに使っている場合は、ClawHubからSwarmClaw用のスキルを追加することで既存のOpenClaw環境と連携させる方法も選べます。

clawhub install swarmclaw

まとめ

SwarmClawは、複数のAIエージェントを組み合わせる際に避けられない統合の課題——メモリの分断・ルーティングの衝突・ストリーミングの非統一——に対して、単一のランタイムという形で答えを出したツールです。OpenClawやClaude Codeを個別に使っている段階から、複数エージェントによるパイプラインへ移行したい場合の基盤として機能します。