AIが作った場所に、そのまま入って見回せる。

2026年4月27日、OpenAIはChatGPTウェブ版に360度ワールド機能を追加した。画像生成の指示に「360 image」というキーワードを加えるだけで360度パノラマ画像が生成され、「enter 360 world」ボタンを押すことでその空間を視点移動しながら探索できる。4月21日に公開されたChatGPT Images 2.0から6日後に追加されたウェブ限定機能だ。

この記事でわかること:

  • 360度ワールド機能の操作手順
  • ChatGPT Images 2.0の基本仕様と無料・有料の違い
  • 360度機能の実用的な活用シーン
  • 利用する際の制限と注意点

360度ワールドの使い方

https://chatgpt.com

ChatGPTウェブ版にログインし、テキスト入力欄に「360 image of ~」と入力する。「~」の部分には生成したいシーンや場所を具体的に記述する。

例えば「360 image of a quiet bamboo forest in the morning」と送ると、竹林の朝の風景が360度パノラマ形式で生成される。生成された画像の下に「enter 360 world」ボタンが表示されるので、クリックするとその空間に没入し、視点を動かしながら全方位を見回せる。

操作自体はシンプルで特別な設定は不要だ。ただし、ログインが必要で現時点ではウェブ版限定の機能となっている。

ChatGPT Images 2.0の仕様

https://openai.com/index/introducing-chatgpt-images-2-0/

360度ワールドは、2026年4月21日にリリースされたChatGPT Images 2.0をベースにしている。APIではgpt-image-2として提供されており、主な変更点は以下のとおりだ。

テキスト描画精度の向上

画像内の文字が崩れる問題が実用レベルで解消された。日本語・韓国語・ヒンディー語・ベンガル語など非ラテン文字も正確に描画できる。メニューやインフォグラフィックなど文字が必要な画像も、従来より格段に高精度で生成できるようになった。

推論(Thinking)モード

有料プラン向けに、生成前に思考・計画を行う「Thinking Mode」が追加された。Web検索で最新情報を参照しながら画像を生成できるほか、1回のプロンプトから最大8枚の一貫したシリーズ画像を出力できる。キャラクターや配色の一貫性が保たれるため、コミックやマーケティング素材のまとめ制作に向いている。

解像度とサイズ

最大2K解像度に対応し、アスペクト比は3:1(超横長)から1:3(超縦長)まで指定可能だ。縦長・横長・スクエアを問わず柔軟に出力できる。

DALL-E廃止スケジュール

DALL-E 2とDALL-E 3は2026年5月12日に廃止される。APIでDALL-E 3を使用しているコードは、gpt-image-2への移行が必要だ。

利用できるプランと料金

ChatGPTウェブ版での画像生成はすべてのプランで利用できる(ログイン必要)。無料プランではInstant Modeが使えるが、Thinking Modeは月額20ドルのPlusプラン以上が必要だ。

API経由でgpt-image-2を使う場合の価格は、1024×1024サイズで低品質が約0.006ドル、中品質が約0.053ドル、高品質が約0.211ドル(1枚あたり)となっている。360度ワールドの探索機能はChatGPTウェブ上の機能であり、API経由では現時点で利用できない。

活用できるシーン

建築・空間デザインの初期検討

室内や建物の外観を360度で生成することで、設計の初期段階でスペースの雰囲気や配置を確認できる。言葉だけでは伝わりにくいコンセプトを、クライアントに視覚的に共有する素材としても使いやすい。

ゲームや映像の世界観設定

ゲームの舞台となる環境(廃墟・宇宙ステーション・中世の城など)を360度で確認することで、世界観の雰囲気を早い段階でチーム内に共有できる。参照画像を用意する手間が省ける。

教育・体験コンテンツの素材

架空の場所や歴史的な情景を360度パノラマで生成し、バーチャル体験の素材として活用できる。ただし知識カットオフが2025年12月のため、実在する最新の場所を正確に再現する用途には向いていない。

注意点

知識カットオフが2025年12月なので、それ以降に建設・改装された施設や変化した景観は正確に描写されない可能性がある。また、特定ブランドのロゴを正確に再現する用途には向いていない。ロゴが誤って生成されるケースが報告されており、ブランド資産に関わる制作物は人間によるチェックが必要だ。

Thinking Modeは生成前に推論を行うため、Instant Modeより応答に時間がかかる。リアルタイム性が求められる用途にはInstant Modeを使い、Thinking Modeはバッチ処理や事前制作用途に限定すると効率がよい。

2026年5月12日のDALL-E廃止に伴い、API経由でDALL-E 3を使用しているコードは早めにgpt-image-2へ移行しておくことを勧める。