AI画像生成の選択肢が一気に増えました。2026年4月、OpenAIが「ChatGPT Images 2.0」を、GoogleがGemini 3 Proベースの「Nano Banana Pro」をそれぞれリリースし、画像生成AIの競争が新たな段階に入っています。
この記事でわかること:
- ChatGPT Images 2.0とNano Banana Proの主な違い
- テキスト描画・写真編集・製品撮影など用途別の得意分野
- API料金と利用プランの比較
- どちらを選ぶべきかの判断基準
ChatGPT Images 2.0で何が変わったか
https://openai.com/index/introducing-chatgpt-images-2-0/
OpenAIが2026年4月21日にリリースしたChatGPT Images 2.0(モデル名:gpt-image-2)は、画像生成の精度を大幅に引き上げたアップデートです。
最大の特徴は「Thinking」機能の搭載です。画像を生成する前にWeb検索を行い、プロンプトの内容を検証してから描画します。従来のDALL-E 3では困難だった正確なテキスト描画が実用レベルに達し、メニュー表やポスター、UIモックアップなど文字を含む画像を実際に使える品質で出力できます。
TechCrunchの検証では、メキシコ料理のメニュー生成テストで、DALL-E 3が「enchuita」「churiros」といった架空のスペルを生成していたのに対し、Images 2.0はレストランでそのまま使えるレベルの正確さを示しました(参考)。
主な仕様は以下の通りです。解像度は最大2K、アスペクト比は3:1から1:3まで対応し、1回のプロンプトから最大8枚の画像を一貫性を保ったまま生成できます。日本語・韓国語・ヒンディー語など非ラテン文字のテキスト描画にも対応しています。
Nano Banana Proの特徴
Google DeepMindが開発したNano Banana Proは、Gemini 3 Proをベースにした画像生成・編集モデルです。
強みはGoogle検索との連携です。「Search Grounding」機能により、画像生成前にリアルタイムでGoogle検索を実行し、最新の情報を反映した画像を作れます。たとえば「今日のニュースのヘッドラインを含むインフォグラフィック」といった、即時性が求められるプロンプトに強みを発揮します。
解像度は最大4Kに対応し、ChatGPT Images 2.0の2Kを上回ります。また、生成速度はChatGPT Images 2.0より速く、大量の画像を短時間で処理する用途に向いています。パーソナライズ機能も特徴で、Geminiがユーザーの好みや文脈を理解した上で画像を生成する仕組みが導入されています。
実写編集テストの結果
TechRadarが実施した実写写真の編集比較テストでは、4つのテストのうちChatGPT Images 2.0が3勝1引き分けという結果でした(参考)。
ライティングテストでは、スタジオポートレートの背景を公園に差し替えるプロンプトを使用。ChatGPT Images 2.0は光源の方向と影の落ち方が一致した自然な仕上がりになったのに対し、Nano Banana 2は色味が過剰に暖色寄りになり、顔のライティングと背景の光が噛み合わない結果になりました。
製品写真のテストでも差が出ました。AirPodsのマーケティング風写真を生成させたところ、ChatGPT Images 2.0はiPhoneを自然に隣に配置し、木目の質感や反射を環境に合わせて描画。Nano Banana 2は整った構図を作ったものの、AirPodsケースとは異なるイヤホンケースが背景に出現し、製品撮影としての精度に課題が残りました。
一方、Apiyiによる8次元評価では7テスト中ChatGPT Images 2.0が3勝、Nano Banana Proが2勝、2引き分けと、テストの内容によって優劣が入れ替わる結果も報告されています(参考)。
用途別の選び方
両モデルの得意分野は明確に分かれています。
ChatGPT Images 2.0が向いているのは、テキストを含むデザイン(ポスター、メニュー、UIモックアップ)、実写写真の自然な編集、マーケティング素材の一貫したバリエーション生成です。光と影の物理的な整合性を重視する場面で強みを発揮します。
Nano Banana Proが向いているのは、高解像度(4K)が必要な素材、最新情報を反映したインフォグラフィック、大量の画像を短時間で生成するワークフロー、ブランドアイデンティティを厳密に維持したバリエーション展開です。
料金の比較
ChatGPTのサブスクリプション(Plus: 月額20ドル、Pro: 月額200ドル)では、プラン内の上限までImages 2.0を追加料金なしで利用できます。APIでの利用は、1024×1024の中品質画像で1枚あたり約0.053ドルです。
Nano Banana ProはGemini Advancedプラン(月額19.99ドル)で利用でき、APIはVertex AI経由で提供されています。Geminiの無料プランでもNano Banana 2(非Pro版)による画像生成が可能です。
どちらも月額20ドル前後のプランで十分な枚数を生成できるため、料金面での差はほとんどありません。選択の基準は、どの用途で使うかに絞られます。
選択のポイント
まとめると、写真の自然な編集やテキスト入りデザインの精度を重視するならChatGPT Images 2.0、高解像度や生成速度、Google連携を重視するならNano Banana Proが適しています。両方のサブスクリプション料金が近いため、実際にいくつかのプロンプトを試してから判断するのが確実です。