OpenAIがGPT-5.5を発表した翌日、CloudflareはAI GatewayへのGPT-5.5対応を即座に完了させた。エージェント開発者はベンダー固有の実装を書き直すことなく、新モデルを既存パイプラインに組み込める。

この記事では以下を解説します。

  • GPT-5.5の主な特徴とエージェント向けの性能
  • Cloudflare AI GatewayでGPT-5.5を使う具体的な手順
  • APIの料金体系

GPT-5.5とは

https://openai.com/index/introducing-gpt-5-5/

OpenAIが2026年4月23日にリリースしたGPT-5.5は、複雑な業務を担うエージェントのために設計されたモデルです。ツールの使用、自己検証、タスク完了まで継続実行する能力を標準で持ちます。単純な入出力ではなく、複数ステップのワークフローを自律的に処理することを想定しています。

主な仕様は次のとおりです。

  • コンテキストウィンドウ: 100万トークン(1Mトークン)
  • マルチモーダル対応: テキスト・画像・音声・動画を単一アーキテクチャで処理
  • コーディング性能: Terminal-Bench 2.0で82.7%を達成
  • コスト効率: フロンティアクラスのコーディングモデルと比べて約2倍

GPT-5.4と同等のトークンあたりレイテンシを維持しながら、知能面で大きく向上しているとOpenAIは述べています。エージェント用途では、複数ステップのツール呼び出しが連鎖する場面でのレイテンシ安定性が重要になるため、この点は実務上のメリットです。

CloudflareがAI GatewayにGPT-5.5を追加した

https://x.com/Cloudflare/status/2047746950364377168

GPT-5.5リリース翌日の4月24日、Cloudflareは公式アカウントでGPT-5.5がAI Gatewayで利用可能になったと発表しました。

Cloudflare AI Gatewayは、複数のAIプロバイダーへのアクセスを単一のAPIエンドポイントに統合するミドルウェア層です。OpenAI、Anthropic、Googleをはじめとする70以上のモデルを、ひとつのURLから呼び出せます。プロバイダーごとにSDKや認証方式が異なるという問題を解消し、モデルの切り替えをコード1行で完結させるのが目的です。

今回の対応で、既存のAI Gateway上に構築したエージェントパイプラインを書き直すことなく、GPT-5.5へ移行できます。

既存コードへの組み込み方

Cloudflare AI GatewayはOpenAI互換のエンドポイントを提供しています。OpenAI SDKのを差し替えるだけで利用でき、モデル名をに変えるだけです。

import OpenAI from "openai";

const client = new OpenAI({
  apiKey: "YOUR_OPENAI_API_KEY",
  baseURL: "https://gateway.ai.cloudflare.com/v1/{account_id}/{gateway_id}/openai",
});

const response = await client.chat.completions.create({
  model: "gpt-5.5",
  messages: [{ role: "user", content: "タスクを実行してください" }],
});

Cloudflare WorkersとAI Gatewayを組み合わせている場合は、env.AI.run()のモデル名引数をopenai/gpt-5.5に変えるだけです(参考)。

エージェントが途中で切断された場合でも、AI Gatewayはストリーミングレスポンスをバッファリングしています。エージェントが再接続すれば同じレスポンスを取得でき、トークンを二重課金されることはありません。

料金

GPT-5.5のAPIは入力100万トークンあたり5ドル、出力100万トークンあたり30ドルです。GPT-5.5-Proは入力30ドル、出力180ドルに設定されています(参考)。

Batch APIを経由する場合は通常料金の50%になります。入力2.50ドル、出力15.00ドルです。

Cloudflare AI Gateway経由の場合、Unified Billing機能を有効にするとOpenAIへの支払いをCloudflareの請求にまとめられます。複数プロバイダーへの支出をダッシュボード1画面で確認できるため、コスト管理の手間が減ります。

まとめ

GPT-5.5の対応はリリース翌日に完了しています。エージェント向けの設計と1Mトークンのコンテキストウィンドウは、複数ステップの処理を必要とするワークフローに向いています。Cloudflare AI Gatewayを介することでマルチプロバイダー構成を維持したまま新モデルを試せるため、GPT-5.5を本番採用するかどうかを判断する評価段階から活用しやすい体制です。