LuauをゼロからマスターしなくてもRobloxゲームが作れる状況が整いつつある。
Roblox Studioに公式のMCPサーバーが内蔵され、ClaudeやCursorなどのAIアシスタントからStudioを直接操作できるようになった。スクリプトを手作業で貼り付けることなく、自然言語で指示するだけでパーツの生成、スクリプトの挿入、エラーの修正ができる。
この記事でわかること:
- Roblox Studio内蔵MCPサーバーの有効化手順
- ClaudeとStudioの接続設定方法
- 使えるツールとできること
- 実際の活用例とセキュリティの注意点
https://create.roblox.com/docs/studio/mcp
MCPとStudioがつながる仕組み
MCP(Model Context Protocol)は、AIアシスタントが外部ツールと双方向にやり取りするための規格だ。RobloxはこのMCPサーバーをStudio本体に内蔵し、ClaudeなどのAIがStudioのワークスペースへ直接アクセスできるようにした。
接続の構造はシンプルだ。MCPサーバーがlocalhost:3004で待ち受け、Claude CodeがHTTP経由でStudioに命令を送る。Studio側のプラグインがその命令を受け取り、Luauコードの実行やオブジェクトの操作を行い、結果を返す。ゲームデータはローカルにとどまり、外部に流出しない。
もともとRobloxはRust製のスタンドアロンサーバー(studio-rust-mcp-server)をOSSとして公開していたが、2026年4月に開発終了を宣言し、内蔵サーバーへ移行している。現在はStudio組み込みの方式が公式推奨だ。
有効化の手順
Roblox Studioを開いて以下の操作をする。
File → Studio Settings → Beta Features → MCP Server を有効化
これでStudioがlocalhost:3004でリクエストを待ち受ける状態になる。
次に、Claude CodeにMCPサーバーを登録する。
claude mcp add roblox-studio --transport http http://localhost:3004/mcp
登録後、ツールが認識されているか確認するには次のコマンドを使う。
claude mcp list
roblox-studio ✓ tools: run_code, insert_model, ... のように表示されれば接続完了だ。あとはClaude Codeに自然言語で指示を出すだけでよい。
使えるツール一覧
内蔵MCPサーバーは主に6つのツールを提供している。
| ツール | 機能 |
|---|---|
| run_code | LuauコードをStudio内で実行し、出力を返す |
| insert_model | CreatorストアからモデルをWorkspaceに挿入する |
| get_console_output | Studioのコンソール出力を取得する |
| start_stop_play | プレイモードまたはサーバーモードの開始・停止 |
| run_script_in_play_mode | プレイモードでスクリプトを実行し、ログ・エラー・所要時間を返す |
| get_studio_mode | 現在のStudioのモードを取得する |
中核となるのは run_code と get_console_output の組み合わせだ。AIがコードを実行し、コンソール出力を読み取って結果を確認する、というループを自動で回せる。
実際の活用例
パーツの自動生成
「赤いレンガを(0, 5, 0)の位置に置いて」と指示すると、Claudeは run_code を呼び出し、以下のLuauコードを実行する。
local part = Instance.new("Part")
part.Size = Vector3.new(4, 4, 4)
part.Position = Vector3.new(0, 5, 0)
part.BrickColor = BrickColor.new("Bright red")
part.Anchored = true
part.Parent = workspace
コードを書かなくても、Studioにパーツが即座に現れる。
デバッグの自動化
「ゲームを動かしてコンソールエラーを確認して修正して」と指示するだけで、Claudeがプレイモードを起動し、コンソール出力を取得し、エラーを特定し、修正コードを実行する一連の操作を自動でこなす。手作業でのコピー&ペーストや確認作業がなくなる。
ゲームシステムの構築
「コインを10個ランダムな位置に配置して、プレイヤーが触れると消えるようにして」という指示で、ServerScriptServiceにスクリプトを挿入し、TouchedイベントとDestroyの処理まで実装してくれる(参考)。Luauの文法を知らなくても、ゲームの動作として何をしたいかを言語化できれば実装が進む。
より多機能なWEPPYという選択肢
公式サーバーより機能を求めるなら、サードパーティ製のWEPPY(weppy-roblox-mcp)が選択肢になる。Claude Code、Claude Desktop、Cursor、Codex CLI、Gemini CLIなど主要なAIツールに対応しており、インストールは1行で完了する。
macOS / Linux:
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/hope1026/weppy-roblox-mcp/main/install.sh | bash
Windows (PowerShell):
irm https://raw.githubusercontent.com/hope1026/weppy-roblox-mcp/main/install.ps1 | iex
あるいはnpxで直接実行もできる。
npx -y @weppy/roblox-mcp
公式サーバーにない機能として、StudioとローカルファイルのBidirectional Sync、変更のBefore/Afterログを確認できるWebダッシュボード、VSCodeからStudioの階層を閲覧できる拡張機能を持つ。複数のPlaceを並行して扱う開発では特に便利だ。
セキュリティの注意点
MCPサーバーはローカルで動作するため、ゲームデータが外部に流出することはない。一方、プロンプトの内容はAnthropicのサーバーに送信される。パスワードやAPIキーといった機密情報をプロンプトに含めないようにする必要がある。
Claudeが加えた変更はStudioのUndo履歴に記録される。意図しない編集があればCtrl+Zで元に戻せるため、試しながら進められる。
MCPサーバーはStudio上で開いているPlaceに対して書き込み権限を持つ。信頼できるAIクライアント(公式のClaude、Cursorなど)のみを接続するよう注意したい。