企業のWindows 11端末で、Copilotをコントロールする手段がついに整った。
2026年4月のPatch Tuesdayアップデート(4月14日)で、MicrosoftはRemoveMicrosoftCopilotAppポリシーを正式に提供開始した。IntuneやSCCMで管理する端末のCopilotを、IT管理者が一括でアンインストールできる。
この記事でわかること:
- RemoveMicrosoftCopilotAppポリシーの仕組みと条件
- Group PolicyとIntuneそれぞれの設定方法
- 「一時削除」であることの意味と注意点
- MicrosoftがCopilot展開を見直している背景
https://windowsreport.com/microsoft-finally-lets-it-admins-remove-copilot-from-windows-11/
これまでの問題:Copilotが半強制的に配布されていた
Microsoftはここ数年、Windows 11アップデートを通じてCopilotアプリを広く展開してきた。企業環境でも端末に自動インストールされるケースがあり、IT部門からは「管理外のAI機能が増えてコンプライアンス対応が難しい」「使われていないのに残り続ける」といった声が上がっていた。
セキュリティポリシーで特定アプリの使用を制限している組織では、Copilotの存在自体が監査上の問題になることもある。しかし明示的に削除するための公式な管理ポリシーは長らく存在しなかった。
ポリシーの仕組みと適用条件
新ポリシーは、以下の3条件をすべて満たした端末に対してのみCopilotを自動削除する。
- Microsoft CopilotとMicrosoft 365 Copilotの両方がインストールされている
- ユーザー自身が手動でCopilotをインストールしていない
- 過去28日間、Copilotが一度も起動されていない
条件を満たすとバックグラウンドで静かにアンインストールが実行される。削除後も、ユーザーはMicrosoft StoreからCopilotを再インストールできる。強制的にアクセスを永続ブロックする仕組みではない点に注意が必要だ。
対象OSはWindows 11 25H2のEnterprise・Pro・Educationエディション。Home版は対象外となっている。
設定手順
Group Policyで設定する場合
グループポリシーエディター上で以下のパスに移動し、「Remove Microsoft Copilot App」を有効にする。
User Configuration
→ Administrative Templates
→ Windows AI
→ Remove Microsoft Copilot App
Intune / SCCMで設定する場合
2026年4月のセキュリティ更新を展開済みの環境であれば、以下のCSPパスで設定できる。
/User/Vendor/MSFT/Policy/Config/WindowsAI/RemoveMicrosoftCopilotApp
/Device/Vendor/MSFT/Policy/Config/WindowsAI/RemoveMicrosoftCopilotApp
どちらの方法でも、Copilotのアンインストールはユーザーに通知なく静かに行われる。
一時削除であることの意味
このポリシーは「一回限りのアンインストール」であり、再インストールを恒久的に禁止するものではない。ユーザーがMicrosoft StoreからCopilotを再インストールすれば、またアプリが戻ってくる。再展開を継続的にブロックしたい場合は、別途Storからのインストール制限ポリシーと組み合わせる必要がある。
28日間未起動という条件は、実際に使っているユーザーへの影響を避けるための仕組みだ。ただしこの条件があるため、アクティブに使われている端末からは自動削除されない点も理解しておきたい。
MicrosoftはCopilot展開を見直しつつある
このポリシー公開は、MicrosoftがCopilotの配布戦略を修正している流れの一部でもある。gHacks Tech Newsの報道によると、Microsoftは先月、Windows端末へのMicrosoft 365 Copilotの自動インストールを突然停止している(参考)。また、CopilotをWindowsの通知・設定アプリ・エクスプローラーに統合する計画も取り消されたと伝えられている。
約2年前に発表された機能が撤回されるほど、Copilotの普及戦略は現実に合わせて調整されている。
今回のポリシーは2026年1月にWindows InsiderのDev・Betaチャンネルに先行提供されており、企業からのフィードバックを経て正式版になった。導入済みのWindows 11 25H2管理環境では、4月のセキュリティ更新を適用するだけで設定可能になる。
まとめ
RemoveMicrosoftCopilotAppポリシーは、企業のIT部門が長く必要としていた管理手段だ。Group PolicyまたはIntuneで設定でき、28日間未使用の端末からCopilotを自動削除する。ただし一時削除なので、再インストール制限と組み合わせない限り恒久的な排除にはならない。4月のPatch Tuesdayを適用したWindows 11 25H2環境で今すぐ試せる。