OpenClawを使いたいが環境構築がネックだった人に朗報です。monday.comが新サービス「Globster」を2026年4月29日に発表しました。OpenClawをNVIDIA NemoClawのセキュリティ基盤上でホスティングし、ワンクリックでAIエージェントを起動できるサービスです。

この記事でわかること:

  • Globsterが解決する課題と仕組み
  • 約2分でエージェントが起動するセットアップ
  • 月額23ドルからの料金体系
  • エンタープライズ向けの管理・ガバナンス機能
  • 他のOpenClawホスティングとの違い

Globsterとは

https://monday.com/agents-signup

monday.comのAgent Labs部門が開発したGlobsterは、オープンソースAIエージェントフレームワーク「OpenClaw」をクラウド上で即座に使えるホスティングサービスです。CEO Roy Mann氏はこれを「セルフサービス型のワンクリックOpenClawサービス」と表現しています。

OpenClawは強力なAIエージェントフレームワークですが、デプロイにはサーバーの用意、APIキーの取得、各種設定が求められます。Globsterはこの障壁を取り除き、サインアップするだけでAIエージェントを使い始められます。

NVIDIA NemoClawベースのセキュリティ

https://github.com/NVIDIA/NemoClaw

インフラにはNVIDIAのNemoClawが採用されています。NemoClawはOpenClawをサンドボックス環境で動かすためのオープンソースランタイムスタックです。ネットワークリクエストやファイルアクセスをポリシーで制御し、エージェントの動作を安全に保ちます。

Mann氏は「GlobsterのインフラはNemoClawだ。NVIDIAと協力してセキュリティの改善に貢献している」と述べています。AIエージェントに受信トレイやカレンダーへのアクセスを許可する以上、セキュリティは最重要課題です。NemoClawの採用はその課題への回答といえます。

セットアップと主な機能

サインアップ後、約2分で専用仮想マシンがプロビジョニングされます。APIキーを自分で用意する必要はありません。バックエンド側で処理されるため、ユーザーは使いたいLLMをインテリジェンスレベルと100万トークンあたりの価格から選ぶだけです。

接続できるツールはGmail、Googleカレンダー、Googleドライブ、WhatsApp、Slackです。データの公開範囲は細かく設定でき、エージェントがアクセスできる情報を個別に制御できます。エージェントのアイデンティティ、会話トーン、アバター、背景知識もカスタマイズ可能で、自分の作業スタイルに合わせて振る舞いを調整できます。

料金

クレジットベースの月額サブスクリプション制です。年間プランの場合、月額23ドルから利用できます。APIキーの管理コストが不要なため、自前でサーバーを立ててOpenClawをデプロイするよりも手軽です。

エンタープライズ向けの管理機能

法人向けのエンタープライズティアも準備が進んでいます。IT部門がワンクリックで組織全体にOpenClawエージェントを展開し、従業員へのエージェント割り当て、使用ポリシーの適用、予算上限の設定、インストール可能なソフトウェアの制限を一元管理できます。

金融プラットフォームMeshとの提携も注目です。AIエージェントに利用上限付きの法人クレジットカードを発行する計画が進行中で、エージェントが自律的に決済を行う場面に備えた仕組みです。

他のOpenClawホスティングとの違い

OpenClawのホスティングサービスは他にも存在します。Blink Clawは月額45〜59ドルでフルマネージド体験を提供し、Hosted NemoClawはNVIDIAセキュリティスタックを使った専用インフラを提供しています。

Globsterの差別化ポイントは、monday.comのワークマネジメント基盤との統合です。プロジェクト管理やCRMの機能と直接連携し、エージェントの作業結果をボード上で可視化できます。月額23ドルという価格設定も競合サービスと比較して低めです。

AIエージェント時代のSaaS戦略

AIエージェントの普及により、従来のパーシート課金モデルが崩壊するとの指摘があります。Mann氏はこの見方に反論し、エージェント自体が新たな「シート」として追加されるため、ソフトウェア企業にとっては収益拡大の機会だと主張しています。

monday.comはすでにAIエージェント専用のサインアップフローを用意しています。HATCHAというオープンソースの逆CAPTCHAで、サインアップ時にAIエージェントであることを検証する仕組みも導入済みです。エージェントが「同僚」としてソフトウェアのライセンスやクレジットカードを持つ未来が、Globsterから始まろうとしています。