AIコーディングエージェントのカスタマイズが、プラグイン1つで完結するようになりました。
Visual Studio Codeに「Agent Plugins」というプレビュー機能が追加されています。スラッシュコマンド、スキル、カスタムエージェント、フック、MCPサーバーをひとまとめにしたパッケージを、マーケットプレイスから検索・インストールできる仕組みです。
この記事でわかること:
- Agent Pluginsの概要と従来のカスタマイズとの違い
- プラグインに含まれる5つの構成要素
- インストール方法とマーケットプレイスの設定
- Claude CodeやCopilot CLIとのクロスツール互換性
Agent Pluginsが解決する課題
https://code.visualstudio.com/docs/copilot/customization/agent-plugins
VS Codeでエージェントをカスタマイズするには、スキルファイルの配置、MCPサーバーの設定、フックの定義をそれぞれ個別に行う必要がありました。チーム内で同じ構成を共有するにも、ドキュメントを見ながら手作業でセットアップするしかありません。
Agent Pluginsは、これらの設定をすべて1つのパッケージにまとめます。plugin.jsonというマニフェストファイルを軸に、スキル・エージェント・フック・MCPサーバーの定義を1つのディレクトリに格納する構造です。インストールすれば、すべてのカスタマイズが一度に有効になります。
プラグインの5つの構成要素
1つのプラグインには、以下の要素を任意の組み合わせで含められます。
スラッシュコマンド はチャット上で / に続けて呼び出す追加コマンドです。たとえばテスト実行やコードレビューの開始を、コマンド1つでトリガーできます。
スキル はオンデマンドで読み込まれる指示セットです。SKILL.mdファイルにスクリプトやリソースをまとめておくと、エージェントが必要に応じて参照します。
カスタムエージェント は特定の役割に特化したペルソナとツール構成を定義します。コードレビュー専用やテスト専用など、目的に応じたエージェントを作れます。
フック はエージェントのライフサイクルイベント(ツール実行前後、セッション開始時など)にシェルコマンドを紐づける仕組みです。たとえばファイル保存後に自動フォーマットを走らせる、といった使い方ができます。
MCPサーバー は外部ツールとの連携を担います。データベースやAPI、ダッシュボードなどの外部サービスをエージェントから直接操作できるようになります。
ディレクトリ構造の実例
プラグインのディレクトリ構造は以下のようになります。
my-testing-plugin/
plugin.json # メタデータと設定
skills/
test-runner/
SKILL.md # テスト実行スキルの指示
run-tests.sh # スクリプト
agents/
test-reviewer.agent.md # コードレビューエージェント
hooks/
hooks.json # フック設定
.mcp.json # MCPサーバー定義
plugin.jsonの必須フィールドはnameのみです。ケバブケース(小文字・数字・ハイフン)で64文字以内に収めます。スラッシュやコロンを含む名前は、プラグインが読み込まれない原因になるため注意が必要です。
インストール方法
インストールは拡張機能サイドバーから行います。検索フィールドに@agentPluginsと入力すると、マーケットプレイスに登録されたプラグインの一覧が表示されます。気になるプラグインを選んで「Install」を押すだけです。
GitリポジトリのURLから直接インストールする方法もあります。コマンドパレットで「Chat: Install Plugin From Source」を実行し、リポジトリURLを入力します。VS Codeがリポジトリをクローンして自動的にセットアップしてくれます。
2026年4月時点のアップデートで、プラグインやMCPサーバーをアンインストールせずに有効・無効を切り替えられるようになりました。グローバル設定とワークスペース単位の設定を個別に管理できます。
マーケットプレイスの追加設定
デフォルトではcopilot-pluginsとawesome-copilotの2つのマーケットプレイスが設定されています。自社やコミュニティのマーケットプレイスを追加するには、settings.jsonでchat.plugins.marketplacesを設定します。
"chat.plugins.marketplaces": [
"anthropics/claude-code"
]
GitHubのowner/repo形式のほか、HTTPS・SSH・ローカルパスにも対応しています。プライベートリポジトリも利用可能です。
チームで統一した環境を整えたい場合は、ワークスペース設定ファイル(.claude/settings.jsonや.github/copilot/settings.json)に推奨プラグインを記述できます。メンバーがチャットを開いた際に通知が表示され、推奨プラグインの導入を促します。
Claude Code・Copilot CLIとの互換性
Agent Pluginsのフォーマットは、VS Code・GitHub Copilot CLI・Claude Codeの3ツールで共通です。1つのプラグインリポジトリを、どのツールからでも使えます。
VS Codeはplugin.jsonの配置場所を自動検出します。.plugin/plugin.json、ルート直下のplugin.json、.github/plugin/plugin.json、.claude-plugin/plugin.jsonの順に探索する仕組みです。
ツール間で注意すべき違いが3点あります。フックファイルの配置場所がClaude形式ではhooks/hooks.json、Copilot形式ではルート直下のhooks.jsonになる点。Claude形式のプラグインでは${CLAUDE_PLUGIN_ROOT}トークンでプラグイン内のファイルを参照できる点。スキル名はすべてのツールでケバブケースが必須で、名前空間プレフィックス(myorg/skillnameのような形式)を付けると読み込みに失敗する点です。
まとめ
Agent Pluginsは現在プレビュー段階ですが、エージェントのカスタマイズを「設定ファイルの手動管理」から「パッケージのインストール」に変える機能です。特にチーム開発では、メンバー全員が同じエージェント構成をワンクリックで導入できるメリットが大きいでしょう。Claude CodeやCopilot CLIとの互換性があるため、ツールをまたいだプラグインの共有も可能です。chat.plugins.enabled設定をオンにして試してみてください。