気づいたらタスクバーに見慣れないアプリが増えていた。Microsoft 365 Business/Enterpriseのユーザーなら、それはコンパニオンアプリかもしれません。
この記事でわかること:
- コンパニオンアプリとは何か、なぜ自動インストールされるか
- Files・People・Calendarそれぞれの具体的な機能
- Copilotと連携して何ができるか
- 対象ライセンスと管理者向けの無効化設定
https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365-apps/companions/overview
コンパニオンアプリとは
Microsoft 365コンパニオンアプリは、Windows 11のタスクバーから起動できるミニアプリ群です。Files・People・Calendarの3種類があり、ファイル検索・連絡先確認・スケジュール管理を、作業中のウィンドウを切り替えずに行えます。
2025年3月にInsider Beta Channelで先行公開され、同年10月からMicrosoft 365 Appsをインストール済みのWindows 11デバイスへの自動展開が始まりました。インストールはバックグラウンドで行われ、アップデートプロセスの一環として適用されます。起動時に自動で立ち上がる設定になっているのは「アプリを開いた瞬間から関連情報をすぐ表示するため」とMicrosoftは説明しています。
Filesアプリ:名前がわからなくてもファイルを探せる
Filesアプリは、OneDriveとSharePointに保存されたMicrosoft 365ファイルを素早く見つけるためのミニアプリです。ホーム画面には最近開いたファイルが並んでいますが、検索の柔軟性が特徴です。
ファイル名を覚えていなくても、内容のキーワード・更新者・ファイルの種類でフィルタして絞り込めます。「先週○○さんが共有していたスプレッドシート」のような探し方が、ファイルエクスプローラーやOneDriveの検索より直感的に行えます。
Copilot連携を使うと、ファイルを選んだ状態で「この文書を要約して」「変更点を教えて」「データのトレンドを分析して」といったプロンプトを投げられます。別アプリを開かずその場で内容確認と質問を完結できる点が、従来のファイル検索と大きく異なります。
Peopleアプリ:会議前の人物確認を素早く
Peopleアプリは、組織内の人物情報へのアクセスに特化しています。初対面の相手の会議前に、名前・役職・組織図上のポジションをタスクバーから確認できます。
検索は名前だけでなく、役職・部署・所在地・プロジェクト名でも行えます。名前が思い出せない相手でも「マーケティング部の担当者」のように属性から探せます。検索結果からそのままTeamsメッセージを送る操作も可能で、別ウィンドウに切り替える手間がありません。
Copilot連携では「○○さんの最近の動向は?」「○○さんとのフォローアップタスクを見せて」のような自然文での問い合わせに対応しています。メール・Teams・ドキュメント上のやりとりをまとめて把握できます。
Calendarアプリ:次の予定をタスクバーから確認
Calendarアプリは、Microsoft 365の予定表をタスクバーから直接参照するためのアプリです。次の予定の確認・会議への参加・予定の検索が、Outlook本体を開かずに行えます。
Copilot統合はPeople・Filesよりも後のリリースとなっており、会議の要約・準備メモ作成・アクションアイテムの確認といった機能が追加される予定です。
利用条件と対象ユーザー
コンパニオンアプリはMicrosoft 365 Business/EnterpriseのSKUが対象で、個人向けのコンシューマープランには提供されていません。利用にはExchange OnlineとSharePoint Onlineの両サービスが含まれるライセンスが必要です。TeamsがプランにないとPeopleアプリの通話・メッセージ機能が無効になりますが、アプリ自体は使用できます。
管理者向け:無効化と展開設定
コンパニオンアプリの自動インストールを止めたい場合は、Microsoft 365 Apps Admin Centerで設定を変更します。「Device Configuration」→「Modern App settings」→「Microsoft 365 companion apps」から自動インストールを無効化できます。
各アプリの自動起動はユーザー個人またはポリシーで無効化が可能です。逆に組織全体でタスクバーへのピン留めを強制したい場合は、Intuneを使ってCopilotと合わせて一括で適用できます。アプリのアップデートはMicrosoft 365 Appsのリリースチャネルとは独立した軽量な仕組みで配信されるため、更新のたびにOfficeのスケジューリングが必要になることはありません。
FilesはMicrosoft 365のファイル専用
注意点として、FilesアプリはMicrosoft 365のファイル(OneDrive・SharePointに保存されているもの)のみが対象です。ローカルフォルダのファイルや他社クラウドストレージは検索対象外です。社内で共有されたドキュメントを素早く見つけるツールとして位置づけるのが正確です。
Filesアプリは既存の「File Explorer」の代替ではなく、SharePoint・OneDriveを中心とした組織内ファイルへの高速アクセスに特化した補完的なツールです。
使い始めるなら
Microsoft 365 Business/Enterpriseを使用しているWindows 11ユーザーであれば、コンパニオンアプリはすでにインストールされている可能性があります。タスクバーを右クリックして「タスクバーの設定」→「その他のタスクバーアプリ」を確認するか、スタートメニューでアプリ名を検索してみてください。
まず試すならFilesアプリが実感しやすいです。社内で共有されたファイルを名前ではなく内容で探す場面で、日常の検索体験がどれだけ変わるか確かめてみてください。