iPhoneのAIが「Appleが用意したもの」から「自分で選ぶもの」に変わります。

2026年5月5日、Bloombergが報じた内容によれば、AppleはiOS 27でサードパーティのAIモデルを選択できる機能「Extensions」を導入する計画です。Siri・Writing Tools・Image Playgroundなど、Apple Intelligenceの主要機能に対してGeminiやClaudeを割り当てられるようになります。

この記事でわかること:

  • 「Extensions」の仕組みと設定の流れ
  • Siri・Writing Tools・Image Playgroundでの具体的な変化
  • ChatGPT連携・Google Geminiネイティブ契約との違い
  • 開発者がどう対応するか
  • リリース時期とWWDC続報の予定

https://techcrunch.com/2026/05/05/apple-plans-to-make-ios-27-a-choose-your-own-adventure-of-ai-models/

Extensionsとは何か

Extensionsは、設定アプリからサードパーティのAIモデルを選んでApple Intelligenceの各機能に割り当てる仕組みです。Appleが内部向けに記述した説明には「ExtensionsはApp Storeにインストール済みのアプリから、Siri・Writing Tools・Image Playgroundなどを通じてオンデマンドで生成AI機能にアクセスできる」とあります(TechCrunch報道より)。

Google Gemini(グーグルの対話AIモデル)とAnthropic Claude(アンソロピックのAIモデル)が現在テスト中として確認されています。

Siri・Writing Tools・Image Playgroundで何が変わるか

Extensionsが対応するのは、Apple Intelligenceの主要機能全体です。

Siriの場合、外部モデルが処理した回答とApple自身の回答を別の声で区別できます。ユーザーは「このSiriの返答はAppleのモデルが答えたのか、ClaudeやGeminiが答えたのか」を声質から判断できます。

Writing Tools(文章の生成・編集・要約機能)とImage Playground(画像生成機能)でも、使用するAIモデルを切り替えられます。機能ごとに異なるモデルを指定することも想定されており、「文章編集にはGemini、Siriの回答にはClaude」という使い方が可能になる見込みです。

ChatGPT連携・Gemini契約との関係

iPhoneとサードパーティAIの連携は今回が初めてではありません。iOS 18でAppleはOpenAIのChatGPTを導入しました。SiriがWorld Knowledge(世界知識)系の質問に対応できない場合にChatGPTへ転送する仕組みと、Image PlaygroundでのChatGPT活用が主な用途です。

Extensionsはこの延長上にある機能ですが、位置づけが異なります。ChatGPTは「限定的な外部AI窓口」でしたが、ExtensionsはApple Intelligence全体を対象にしたプラットフォーム拡張です。

AppleはGoogleとのネイティブ連携契約も別途結んでいます(2025年11月報道)。これはGeminiをSiriやApple Intelligenceの機能に直接組み込む形のもので、ExtensionsのApp Store経由での連携とは別のレイヤーです。

開発者の対応

ExtensionsへのAI接続は、App Storeアプリ経由で行います。GoogleやAnthropicが自社アプリにExtensionsフレームワークへの対応を追加することで、ユーザーの端末上で選択肢として表示される仕組みです。

対応可否はApple側の審査を通ることが前提になるとみられます。具体的なAPIや審査基準などの詳細は、2026年6月8日から始まるWWDC(Apple Worldwide Developers Conference)で明かされる見込みです。

リリース時期と背景

Extensionsを含むiOS 27は2026年秋のリリースを予定しています。Appleは従来、OSやサービスの垂直統合を強みにしてきました。外部AIを幅広く受け入れるExtensionsは、その方針からの大きな転換です。

生成AIの競争が激化する中、OpenAI・Google・Anthropicの各社はそれぞれ独自のエコシステムを構築しています。Extensionsが実装されれば、iPhoneは複数のAI陣営が共存するプラットフォームになります。ユーザーが直接AIを選べる環境が整うことで、各社のモデル品質・応答速度・プライバシー対応が比較されやすくなります。