AIでインフォグラフィックを作りたい場合、どのツールが最も正確な出力を出せるか。Claude Design・ChatGPT Images 2・NotebookLMという現時点の有力ツール3つに、同じ素材と同じプロンプトを与えた検証記事が公開されました。
この記事でわかること:
- 3ツールそれぞれのインフォグラフィック生成方式の違い
- ラベルの正確さ・ボード図の再現度・テキスト描画の比較結果
- Claude Designのクレジット消費量と料金上の注意点
- 用途別にどのツールを選ぶべきか
テスト条件は3ツール共通
テストは、Raspberry Pi 4 Model Bのブループリントスタイルインフォグラフィックを作ること。3ツールすべてに、GPIOダイアグラム・技術仕様テキスト・公式製品資料PDFの3素材を渡し、プロンプトも統一しました。ダークネイビーの背景にシアンのラインアートを使い、A3横向きで作るよう指示しています。
各ポートのラベル・40ピンGPIOのピン配置・全体のレイアウトが同時に問われるため、技術情報の正確さを確認するには適切なテストです。
NotebookLM——見た目は良いが致命的なラベルミス
NotebookLMはGeminiの画像生成機能を使い、Studio上でインフォグラフィックを生成します。2026年4月からはGeminiアプリと直接統合されており、資料をアップロードすればすぐに視覚化を試せます。
3ツールの中で最初に完成しました。一見するとブループリントの雰囲気が出ており、要求したセクションのほぼすべてが含まれています。しかし細部を確認すると、ラベルの誤りが連続して見つかりました。
マイクロHDMIポートの一方が「USB 3.0ポート」と表示され、オーディオジャックが「USB 2.0ポート」と記載されていました。GPIOヘッダーについては、ボード図上で「48ピン」と表示されながら、ピン配置セクションでは「40ピン」と書かれています。ピン配置そのものも大半のラベルが誤りで、一部は文字が崩れて判読できない状態でした。
Googleは「インフォグラフィックはAI生成のため、視覚的・事実的な不正確さが含まれる可能性があります」と注意書きを設けています(参考)。回路の配線に使う情報として誤りがあると実害が出るため、この制限は実用上で大きく響きます。
Claude Design——GPIO配置は正確だがボード図は苦手
Claude DesignはOpus 4.7というテキストモデルをベースにしており、画像を生成するのではなくHTMLとCSSでビジュアルを構築します。つまりClaude Designは「デザインのための画像生成AI」ではなく、「コードでレイアウトを組むAIエージェント」です。
完成までの時間は3ツールの中で最も長くかかりました。出力されたボードの形状はRaspberry Pi 4らしくなく、実機の向きとも異なっていました。コードで矩形を描くアプローチのため、実際の基板形状を忠実に再現することには限界があります。
一方で、各ポートのラベルは正確でした。最も評価できるのはGPIOピン配置で、ピン番号・ラベル・カラーコーディングのすべてが正確に出力されています。NotebookLMの結果と比べると、明確な差があります。
Claude DesignのアウトプットがHTMLとCSSである点は、用途によっては強みになります。後から自分でコードを編集できるため、AIに追加修正を依頼したり、別ツールで生成したボード画像だけを差し替えたりする使い方が現実的です。
コストには注意が必要です。Claude Proプランでこの1回のプロンプトを実行しただけで、週間クレジットの25%を消費しました。Pro以上のプランでないと、複数回試しながら調整する使い方は難しくなります(参考)。
ChatGPT Images 2——ラベルの正確さで総合優勝
ChatGPT Images 2はNotebookLMと同じく画像として出力しますが、ブループリント風ではなく写実的なボード描写を選択しました。完成までの時間は3ツールの中間でした。
細部を確認すると、ほとんどのラベルが正確です。HDMIポート・オーディオジャック・USBポートはいずれも正しく、GPIOのピン番号・ラベル・カラーコーディングもすべて一致していました。イーサネットポートの刻印や「Made in the UK」の印字まで再現されているなど、細部への対応が印象的です。
誤りは2点でした。USB 3.0と2.0の位置が逆になっていた点と、CSIカメラコネクタのラベルが何も指していなかった点です。いずれも実用上の問題にはなりません。
出力が画像のため後からコードで編集することはできませんが、再プロンプトで修正できます。
用途別の選び方
| ツール | 向いている用途 | 注意点 |
|---|---|---|
| ChatGPT Images 2 | 技術的な正確さが求められるインフォグラフィック | 出力が画像のため後編集には再プロンプトが必要 |
| Claude Design | 後から編集できるHTMLレイアウト、テキスト情報が多い図版 | 週間クレジットの消費が大きく、Proプランでは頻繁な使用が難しい |
| NotebookLM | プレゼン資料や概要サマリーなど厳密さを求めない視覚化 | 技術仕様のラベルに誤りが出やすい |
技術的な正確さが必要なインフォグラフィックを作る場合、現時点ではChatGPT Images 2が最も安定した選択肢です。Claude Designは高コストながら編集可能なアウトプットという独自の強みを持ち、NotebookLMは資料の概要を素早く視覚化する用途に適しています。3ツールを組み合わせる使い方も有効で、ChatGPTで構成を探り、Claude Designで仕上げるといった流れが現実的です。