OpenAI の AI コーディングエージェント「Codex」が、ブラウザの中で直接動くようになりました。

2026年5月7日、OpenAI は Codex の Chrome 拡張機能をリリースしました。macOS と Windows に対応しており、Codex アプリの Plugins メニューからインストールできます。ログイン済みのサービスを含むブラウザ作業を、バックグラウンドで自動化できるのが最大の特徴です。

この記事でわかること:

  • Chrome 拡張でできるようになったこと
  • Computer Use との関係と導入の背景
  • インストール手順と使い方
  • in-app browser との使い分け
  • セキュリティ設定の詳細

https://developers.openai.com/codex/app/chrome-extension

ブラウザ作業の自動化に踏み込んだ理由

OpenAI が Computer Use 機能をデスクトップ版 Codex に追加した後、ユーザーが最もよく使うワークフローがブラウザ上の作業だとわかりました。Web アプリのテスト、CRM の更新、ダッシュボードの確認、フォーム入力——これらはプラグインや API では対応しきれない領域です。

Chrome 拡張はその隙間を埋るために作られました。Codex の週間アクティブユーザーは現在 400 万人を超え、年初から 8 倍に増加しています。この拡大に合わせて、開発者以外の日常業務にも使えるツールに育てる意図が見えます。

Chrome 拡張でできること

Codex Chrome 拡張の主な機能は 3 つです。

ログイン済みサイトへのアクセス
LinkedIn、Salesforce、Gmail、社内ツールなど、通常のログインセッションが必要なサービスをそのまま操作できます。Codex は Chrome に保存された認証情報をそのまま利用するため、再ログインや API キーの設定は不要です。

タブをまたいだ並列実行
Codex はタスクごとに専用の Chrome タブグループを作成します。ユーザーの通常のブラウジングを妨げることなく、バックグラウンドで複数タブにわたる作業を並行して進められます。

DevTools の活用
Web アプリのテスト中に DevTools を参照してエラーを確認したり、パフォーマンスを検証したりできます。フロントエンドの変更を試しながら即座にブラウザ上で検証するといった使い方に向いています。

インストールと使い始め方

  1. Codex アプリを開き、Plugins メニューを開く
  2. Chrome プラグインを追加する
  3. 表示されるセットアップフローに従い、Chrome 拡張をインストールする
  4. Chrome 側で権限の許可プロンプトを承認する
  5. Chrome 拡張が「Connected」と表示されれば完了

インストール後は新しい Codex スレッドを開きます。タスクに応じて Codex が自動的に Chrome の利用を提案するほか、プロンプトで直接指定することも可能です。

@Chrome open Salesforce and update the account from these call notes.

in-app browser との使い分け

Codex にはもともと「in-app browser」が内蔵されています。用途に応じた使い分けが推奨されています。

用途 使うべき機能
ローカル開発サーバーの確認 in-app browser
ファイルベースのプレビュー in-app browser
ログイン不要の公開ページ in-app browser
Gmail・Salesforce などログイン必要なサービス Chrome 拡張
社内ツール・CRM Chrome 拡張

in-app browser は Codex の Chrome プロファイルを使わず、作業を Codex 内に閉じ込めておけるため、ローカル開発やセキュリティを重視する場面に向いています。Chrome 拡張はその逆で、実際のユーザーセッションが必要なサービスとの連携に使います。

Codex はタスクの性質に応じて、プラグイン・Chrome 拡張・in-app browser を自動的に切り替えられます。

セキュリティ設定

Codex はデフォルトで、新しいサイトにアクセスするたびに確認を求めます。表示されるオプションは 3 つです。

  • 今回のチャットのみ許可
  • このホストを常に許可(次回から確認なし)
  • 拒否

許可済みドメインはホワイトリストとして管理されます。Computer Use の設定画面でホワイトリストとブロックリストを編集できます。

ブラウザ履歴へのアクセスは「常時許可」なしの都度確認方式で、リクエスト単位でスコープが限定されます。センシティブな情報が意図せず Codex のコンテキストに入るリスクを抑える設計です。

OpenAI によると、Chrome 拡張から読み取ったページ内容やスクリーンショットは Codex のスレッドに含まれた場合のみ保存されます。Chrome の操作記録が独立したログとして残るわけではありません。

まとめ

Codex Chrome 拡張は、これまで「コードを書く」ツールだった Codex が「日常の業務フロー全体」をカバーするエージェントへと進化した一歩です。ログイン済みサービスへのアクセスと並列タブ実行の組み合わせにより、開発者の作業検証だけでなく、営業や運用担当者の反復業務にも使える幅ができました。

インストールは Codex アプリの Plugins メニューから数ステップで完了します。すでに Codex を使っている場合は追加コストなしで試せます。