Gemini連携のSiriを期待していたなら、それはiOS 27まで待つことになります。しかし、iOS 26.5には実用面で見逃せない変更が複数含まれています。2026年5月11日に正式リリースされたiOS 26.5の主要変更点を整理します。
この記事でわかること:
- RCS暗号化の仕組みと設定方法
- Apple Mapsの新機能「Suggested Places」の概要
- EU向けサードパーティウェアラブル開放の詳細
- iPhone→Android転送の新オプション
- 50件超のセキュリティ修正について
https://www.macrumors.com/2026/05/11/apple-releases-ios-26-5/
RCS通信にエンドツーエンド暗号化が追加
iPhoneとAndroid間のRCSメッセージにエンドツーエンド暗号化(E2EE)が導入されました。これまでE2EEはiMessage、つまりAppleデバイス同士でのみ有効でした。iOS 26.5以降、AndroidユーザーとのRCS会話も同等レベルの保護下に置かれます。
暗号化はデフォルトで有効になっており、「設定 → メッセージ」から切り替えられます。暗号化が有効なスレッドには小さな鍵アイコンが表示されます。
利用には条件があります。送信者・受信者の双方が最新のRCS規格に対応したキャリアを使用している必要があります。現時点ではベータ扱いで段階的に展開されており、すぐに使えないケースもあります。
AppleがRCS対応を発表したのは2023年のことです。iOS 18でRCS自体がサポートされ、写真・動画・リアクションが使えるようになりました。今回のE2EE追加はその次のステップにあたります。
Apple Mapsに「Suggested Places」が追加
Apple Mapsに「Suggested Places」機能が加わりました。現在地付近のトレンドや過去の検索履歴をもとに、立ち寄り候補を自動提案します。
このアップデートには別の側面もあります。iOS 26.5はApple Maps内に広告を表示するための基盤も整えています。ただし、広告の表示はまだ有効化されていません。
Google MapsはすでにGeminiを組み込み、ルート提案や周辺施設のAIレコメンドを実装しています(参考)。Suggested Placesは機能としてはシンプルで、現時点ではAI推論ではなく検索履歴とトレンドデータに基づく提案です。次世代のSiriがApple Mapsに組み込まれるとすれば、それはiOS 27以降の話になります。
EUではサードパーティウェアラブルが一部開放
EUデジタル市場法(DMA)への対応として、EU在住ユーザー向けにサードパーティウェアラブルが複数の機能を利用できるようになります。対象となる主な機能は次の3つです。
- 近接ペアリング — サードパーティのイヤホンをiPhoneに近づけると、AirPodsと同様のワンタップ接続が可能になります
- iPhone通知の転送 — サードパーティのスマートウォッチでiPhone通知の閲覧・反応ができます(Apple Watchとの同時使用は不可)
- Live Activities — iPhoneのLive Activitiesをサードパーティウェアラブルで表示できます
アクセサリメーカーがファームウェアを更新して初めて動作するため、対応デバイスが出揃うまでには時間がかかります。EU以外のユーザーへの展開は現時点では未定です。
iPhone→Androidへのデータ移行オプションが拡充
Androidへの乗り換え時にメッセージ添付ファイルを転送する選択肢が増えました。これまでは全期間の一括転送しか選べませんでしたが、iOS 26.5では「全期間」「直近1年」「直近30日」の3段階から選べます。容量や転送時間を考慮しながら必要な範囲だけを移せるようになりました。
その他の変更点
壁紙では「Pride Luminance」が追加されました。11種類のカラーバリエーションから選択できます。iOS 26.4で刷新された壁紙管理画面から設定可能です。
Apple Booksでは年間ラップアップに関連するリワード機能のコードが確認されており、今後のアップデートで詳細が明らかになる見込みです。
キーボードにイヌクティトゥット語レイアウトが追加されました。カナダ北部のイヌイット系先住民族の言語で、今回のiOSで初めてサポートされます。
50件超のセキュリティ脆弱性を修正
iOS 26.5は50件以上の脆弱性に対処しています。Appleによれば、いずれも現時点で悪用は確認されていません。機能面に目立った変更がないアップデートでも、セキュリティパッチとして適用する価値があります。設定アプリの「ソフトウェアアップデート」から更新できます。
iOS 27の発表は6月8日
多くのユーザーが待つGemini連携のSiriはiOS 27に持ち越しとなりました。iOS 27はWWDC 2026の基調講演(2026年6月8日)で発表される予定です。秋のリリースに向けて、夏場からベータテストが始まる見通しです。
iOS 26.5はiOS 26シリーズの最後のマイナーアップデートになる可能性があります。RCS暗号化はAndroidユーザーとSMSでやり取りしていた場合に特に恩恵があります。セキュリティ修正の観点からも、早めの適用を推奨します。