突然インストール済みアプリにCopilotが増えていないか、端末管理の担当者は今すぐ設定を確認した方がよいです。
この記事では、Microsoftが一部のWindows PCでMicrosoft 365 Copilotアプリの自動インストールを再開した背景と、IT管理者が配布を止める手順を整理します。
この記事でわかること
- 自動インストールが再開された対象と除外条件
- 2026年6月から7月初旬までの段階的ロールアウト日程
- Microsoft 365 Apps管理センターでのオプトアウト手順
- ユーザー側でアプリが増えたときの挙動
何が変わったか
Microsoftは、商用Microsoft 365デスクトップアプリ(Word、Excel、PowerPointなど)が入ったWindows PCへ、Microsoft 365 Copilotアプリをバックグラウンドで自動インストールする配布を再開しました。IT管理者向けのMessage Center更新で「major change(大きな変更)」として案内されています。
2025年12月に始まった同様の配布は、2026年3月に技術的な問題で一時停止していました。BleepingComputerが報じた当時の告知では、既存のインストールはそのまま残り、EEA(欧州経済領域)のテナントは対象外とされていました。今回の再開も、EEAテナントと既にアプリが入っている端末は除外されます。
対象になるPCの条件
自動インストールの前提は、端末に商用版のMicrosoft 365デスクトップアプリが入っていることです。Microsoft Learnの公式ドキュメントでは、Microsoft 365 Appsのバージョン2511以降が必要とされています。2511はCurrent Channelでは2025年12月初旬、Monthly Enterprise Channelでは2026年1月に提供されました。
更新チャネルも条件になります。Current ChannelとMonthly Enterprise Channelが対象で、Semi-Annual Enterprise Channelの端末は自動インストールの対象外です。2511以降へ更新されたあと、Copilotアプリの導入まで最大7日かかる場合があります。
EEAかどうかは端末の場所ではなく、テナント属性で判断されます。公式FAQによると、米国テナントでフランスにいるユーザーは対象になり得ますが、フランステナントで米国にいるユーザーは対象外になり得ます。
ロールアウトの進め方
Neowinの報道では、再開後の配布は機能フラグを使った段階的展開です。2026年6月4日から7月1日頃まで、おおむね次の順で進む見込みです。
- Feature Flag1: 6月4日開始、6月10日まで
- Feature Flag2: 6月11日開始、6月17日まで
- MSGraphスキーマ展開: 6月18日開始、6月24日まで
- Feature Flag3: 6月25日開始、7月1日完了予定
Microsoftは事前にユーザーへ案内するよう管理者に促しています。インストールはバックグラウンドで行われ、作業を中断することはありません。スタートメニューにMicrosoft 365 Copilotの項目が増える形で現れます。
IT管理者が自動配布を止める手順
自動インストールを止めたい場合は、Microsoft 365 Apps管理センターからオプトアウトします。通常のMicrosoft 365管理センターではなく、Apps管理センターに入る必要があります。管理センター上部の「すべて表示」→「すべての管理センター」→「Microsoft 365 アプリ」から遷移できます。
手順は次のとおりです。
- 権限を持つアカウントでMicrosoft 365 Apps管理センターにサインインする
- 左メニューの「カスタマイズ」→「デバイスの構成」を開く
- 「Modern Apps settings」タブで「Microsoft 365 Copilot app」を選ぶ
- 「Enable automatic installation of Microsoft 365 Copilot app」のチェックを外す
- 「保存」を押す
テナント単位で設定が反映され、オプトアウトした組織の端末には自動インストールが走りません。IntuneやConfiguration Managerで個別配布したい場合は、公式ドキュメントが案内するStoreアプリ配布やスタンドアロンインストーラーの利用が選択肢になります。
ユーザーがアプリを削除した場合
Microsoft 365 Copilotアプリは、Microsoft 365 Apps経由の自動インストールは一度きりです。ユーザーがアプリをアンインストールしても、同じ経路で自動的に入り直すことはありません。再インストールが必要なら、Microsoft StoreやCDNのインストーラーから手動で入れる必要があります。
なお、Windows 11向けの「RemoveMicrosoftCopilotApp」グループポリシーは、消費者向けのMicrosoft Copilotアプリ削除用です。Microsoft 365 Copilotアプリの自動配布停止とは別の仕組みなので、配布そのものを止めたい場合はApps管理センターの設定を使います。
一般ユーザーが気をつける点
ライセンス付きのOfficeアプリを使っているPCでは、設定画面を開かなくてもCopilotアプリが増える可能性があります。見慣れないアプリが入った場合は、社内のIT部門へ問い合わせるのが確実です。個人で削除したい場合は、Windowsの「インストール済みアプリ」からMicrosoft 365 Copilotを選んでアンインストールできます。ただし組織ポリシーで再配布される場合は、管理者の方針を優先してください。
MicrosoftはCopilotをMicrosoft 365の共通入口として位置づけており、自動配布の再開はその方針の継続です。一方で管理者にはオプトアウト手段が用意されているため、社内ルールに合わない場合は6月末までの展開前に設定を見直す価値があります。