ブラウザを開くだけで、自宅の上空から世界のランドマークまで飛び回れる時代が来ました。

Googleは2026年6月12日、Google EarthのWeb版にフライトシミュレーターを追加したと発表しました。これまでデスクトップ版に限られていた機能が、ChromeやSafariなどのブラウザから無料で使えるようになったのです。本記事では、起動手順から操作方法、デスクトップ版との違いまでを整理します。

この記事でわかること

  • Web版フライトシミュレーターの起動手順
  • キーボードとマウスでの操作方法
  • デスクトップ版からの変化と注意点

https://earth.google.com/web/

ブラウザだけで世界を飛べるようになった

Google Earthのフライトシミュレーターは、2007年にGoogle Earth 4.2へ隠し機能として登場しました。WindowsではCtrl+Alt+A、MacではCommand+Option+Aのショートカットで起動でき、F-16戦闘機かCirrus SR22のプロペラ機を選んで飛ぶ仕組みです。2008年の4.3で正式メニューに昇格して以降、10年以上にわたりデスクトップ版専用でした。

今回のWeb版公開で、その壁が取り払われました。アプリのインストールもアカウント登録も不要で、earth.google.comを開けば誰でも使えます。Google Earth公式のX投稿では「just for fun(楽しみのため)」と位置づけ、全世界のユーザー向けに展開すると述べています。告知動画は550万回以上再生され、SNS上でも大きな話題になりました。

起動手順は4ステップ

操作の流れは次のとおりです。

  1. パソコンで Google Earth を開く
  2. ホーム画面の「Explore Earth」をクリックする
  3. 画面上部の「Tools」メニューを開く
  4. 「Flight simulator」を選ぶ

起動直後は抽象地図が表示されます。衛星画像の上を飛びたい場合は、ベースマップを「Map」から「Satellite」に切り替えてください。Googleの開発者向けドキュメントでも、この切り替えが推奨されています。

操作方法と飛行のコツ

Web版の操作はキーボード中心です。公式ドキュメントに基づく主なキー割り当ては次のとおりです。

操作 キー
スロットル増加 Page Up、または画面上のインジケーターをクリック
スロットル減少 Page Down、または画面上のインジケーターをクリック
上昇(ピッチアップ) 上矢印
下降(ピッチダウン) 下矢印
左バンク 左矢印
右バンク 右矢印
マウス操作の切り替え シミュレーション画面内をクリック

離陸の基本は、Page Upでスロットルを上げて滑走路を走行し、十分な速度が出たら下矢印で機首を上げる流れです。飛行中は矢印キーで方向を微調整します。公式ドキュメントは「カジュアルな探索向け」と明記しており、Microsoft Flight Simulatorのような本格的な飛行力学ではありません。

飛行中は3D建物と高解像度衛星画像が動的に読み込まれます。高速飛行や回線速度が遅い環境では、一時的にテクスチャの表示が遅れる場合があります。地面に激突するとシミュレーションが一時停止し、「You crashed! Restart」で安全な高度に復帰できます。終了するときは画面左上の戻る矢印を押します。

デスクトップ版との違い

今回のWeb版には、デスクトップ版との明確な差があります。

Web版はブラウザ専用で、デスクトップ版のF-16やSR22の機体選択、ジョイスティック対応、空港からの離陸設定は提供されていません。代わりに、インストール不要で即座に試せる手軽さがあります。Microsoft Flight Simulatorが有料の本格シミュレーターであるのに対し、Google Earthのフライトシミュは無料で気軽に地理を俯瞰できるツールです。

Googleは同時期に、標高プロファイルや新しいインポート形式など、デスクトップ版の機能をWebへ順次移植しています。フライトシミュレーターはその流れの中で追加された実験的(Experimental)機能で、今後の仕様変更の可能性もあります。

知っておきたい注意点

公式ドキュメントが挙げる既知の問題は次の2点です。海抜ゼロメートル以下の地形(カリフォルニア州バッドウォーター盆地など)を低空飛行すると、画面がちらつくことがあります。また飛行中は地図のショートカットキーが無効化されるため、通常のGoogle Earth操作とは挙動が異なります。

SNSでは「操縦が難しくて墜落し続ける」という声も多く見られます。USA TODAYの報道でも、ホライゾンラインを見失いやすいとの指摘があります。本格的なパイロット訓練を目的にするのではなく、ランドマーク上空を眺める娯楽として使うのが向いています。

手軽さが武器の新機能

Google Earthのフライトシミュレーターは、18年ぶりに大きく門戸が広がりました。ダウンロードの手間なく、ブラウザ一つで世界中を飛べる点が最大の魅力です。操作に慣れれば、エッフェル塔や自宅の屋根の上を旋回する体験が数分で始められます。まずはExplore EarthからToolsメニューを開き、一度離陸してみてください。