Visual Studio 2022に、Azure MCPツールが拡張機能なしで使えるようになりました。
この記事でわかること:
- 何が変わり、以前と何が違うか
- 230以上のAzureツールで何ができるか
- 有効化する具体的な手順
- 使用上の注意点
拡張機能が不要になった
これまでVisual Studio 2022でAzure MCPツールを使うには、Marketplaceから「GitHub Copilot for Azure (VS 2022)」という拡張機能を別途インストールする必要がありました。VSIXインストーラーを操作し、Visual Studioを再起動する手間があり、拡張機能とIDEのバージョンが合わなくなるトラブルも起きやすい構成でした。
Visual Studio 2022バージョン17.14.30以降、Azure MCPツールはAzure開発ワークロードに同梱されました。Azureワークロードをインストール済みであれば、Copilot Chatから1クリックで有効化できます。更新もVisual Studio Installerを通じて一元管理されるため、バージョンのズレが発生しません。
230以上のツールが45のAzureサービスに対応
Azure MCP Serverは230以上のツールを通じて、GitHub Copilot Chatから45種類のAzureサービスを操作できます。対応するシナリオは4つに整理されています。
Learn:Azureサービスの使い方、ベストプラクティス、アーキテクチャパターンを質問できます。
Design & Develop:アプリケーションに適したAzureサービスの提案や、コードの設定支援が得られます。
Deploy:IDEを離れずにリソースのプロビジョニングとアプリのデプロイが可能です。
Troubleshoot:ログの照会、リソースの正常性確認、本番環境での問題診断ができます。
ツールはCopilot Chatの「all tools」モードに表示され、プロンプトの内容に応じてCopilotが自動的に適切なツールを呼び出します。
実際の使い方
Copilot Chatに自然言語でプロンプトを入力するだけで、複数のMCPツールが連携して動きます。
リソースの一覧確認
「現在のサブスクリプションのストレージアカウントを一覧表示して」と入力すると、Copilotがサブスクリプションとストレージアカウントを照会し、名前・リージョン・SKUをチャット画面に返します。Azureポータルを開く必要はありません。
アプリのデプロイ
「ASP.NET CoreアプリをAzureにデプロイして」と伝えると、Copilotがプロジェクトを特定し、App Serviceリソースの作成からazdを使ったデプロイまでをガイドします。進捗はチャット出力で確認できます。
問題の診断
「App Serviceリソースの診断を手伝って」と入力すると、AppLensとリソースヘルスツールを使い、可用性の問題を分析して対処方法を提示します。
ログのクエリ
「Log Analyticsワークスペースで例外をクエリして」と入力すると、KQLクエリを自動生成して実行し、タイムスタンプ・メッセージ・スタックトレース付きで例外を返します。フォローアッププロンプトでクエリを絞り込むことも可能です。
有効化の手順
Azure MCPツールはデフォルトでは無効です。以下の手順で有効化します。
- Visual Studio 2022を更新する — Visual Studio Installerを開き、バージョン17.14.30以上であることを確認します。古い場合は「更新」を選択します。
- Azure開発ワークロードをインストールする — Installerで「変更」を選択し、「Azureの開発」ワークロードにチェックを入れて適用します。
- GitHub Copilot Chatを開く — プロジェクトを開いた状態でCopilot Chatを起動します。
- サインインする — GitHubアカウント(Copilot用)とAzureアカウント(リソースアクセス用)の両方にサインインします。
- Azure MCP Serverを有効化する — Copilot Chatウィンドウのツール選択ボタン(スパナアイコン)をクリックし、「Azure MCP Server」をオンにします。
一度有効化すれば、Visual Studio 2022を再起動しても設定は維持されます。
注意点
いくつかの制限と前提条件があります。
Azure MCPツールはデフォルト無効のため、初回は必ずツール選択ダイアログで有効化が必要です。Azureポータルで実行できない操作はMCPツール経由でも実行できません。リソースへのアクセス可否はAzureサブスクリプションの権限設定に依存します。また、Visual Studio 2026固有のツールはVisual Studio 2022には含まれません。
利用にはGitHub CopilotのアクティブなサブスクリプションとAzureアカウントが必要です。
まとめ
Azure MCPツールのVisual Studio 2022への標準搭載により、拡張機能の管理コストがなくなり、CopilotとAzureを組み合わせた開発フローが整備されました。Azureワークロードを使っている開発者は、バージョン17.14.30以上に更新してツールを有効化するだけで、230以上のAzureツールをIDEの中から呼び出せます。