外部ツールのデータをLinearに持ち込むたびに、手動コピペをしていませんか?
Linear Agentが2026年4月23日、MCP(Model Context Protocol)に対応しました。Granola、Notion、PostHogといった外部ツールのデータをLinear内のAIワークフローに直接取り込めます。これまで手作業でコピーしていた情報をエージェントが自動で参照し、イシューの作成やプロジェクトSpecの草案、進捗更新を一括でこなせます。
この記事でわかること:
- Linear AgentのMCP対応で何が変わったか
- 対応している外部ツールの一覧(16種類)
- 管理者・ユーザー別の接続設定手順
- 実際の活用例
MCP対応で何が変わったか
これまでLinear Agentは、Linear内のデータ(イシュー、プロジェクト、コメント、履歴)しか参照できませんでした。MCP対応により、外部サービスのデータをエージェントがリアルタイムで取得・参照できます。
MCP(Model Context Protocol)はAnthropicが策定したオープンな標準規格で、AIエージェントと外部ツールを接続するためのプロトコルです。各サービスがMCPサーバーを提供することで、対応するAIエージェントは統一された方法でデータや機能にアクセスできます。
たとえば、以下のような操作が可能になります。
- Granolaのミーティングメモをもとにプロジェクト更新を作成し、フォローアップイシューを自動起票する
- Gleanのエンタープライズナレッジを参照してプロジェクトSpecを草案する
- NotionのインタビューノートをLinearのCustomer requestとして取り込む
- PostHogのプロダクトデータを参照して仮説を検証し、イシューに根拠を付ける
対応している外部ツール
現在接続できるMCPサーバーは16種類です。開発・プロダクト管理・カスタマーサポートにまたがる幅広いツールをカバーしています。
| ツール | カテゴリ |
|---|---|
| Amplitude | プロダクト分析 |
| Attio | CRM |
| Better Stack | モニタリング |
| Datadog | インフラ監視 |
| GitHub | コードリポジトリ |
| Glean | エンタープライズ検索 |
| Granola | ミーティングメモ |
| HubSpot | CRM・マーケティング |
| incident.io | インシデント管理 |
| Intercom | カスタマーサポート |
| Jam | バグ報告 |
| Notion | ドキュメント |
| PostHog | プロダクト分析 |
| Sentry | エラートラッキング |
| Slack | チャット |
| Stripe | 決済 |
カスタムURLを指定して、自社のプライベートMCPサーバーを追加することもできます。社内データベースや独自ツールとの連携も視野に入ります。
設定方法
管理者による設定(ワークスペースレベル)
MCPサポートを有効化するのはワークスペース管理者の権限です。手順は以下のとおりです。
Workspace settings > AI & Agents settings > Linear Agentを開く- 「Enable MCP servers」をオンにする
- 「Allowed MCP servers」の「Manage」をクリック
- 許可するサーバーをリストから選択する
Allowlistを設定することで、組織内で接続できるMCPサーバーを管理者が制限できます。セキュリティポリシーを維持したまま、AI連携を段階的に導入したいチームにとって有用な仕組みです。
ユーザーによる接続(個人設定レベル)
管理者がサーバーを許可した後、メンバーは個人設定から接続を完了します。
Settings > Agent personalizationを開く- 「MCP servers」の「+」ボタンをクリック
- 使用するサーバーを選択し、OAuth認証を完了する
接続後はLinear Agentのチャットで、外部ツールのデータを自然言語で参照できます。「Sentryからこのイシューに関連するエラーを調べて原因をまとめて」と入力するだけで、Sentryのエラーデータを取得して要約します。
MCPの接続はLinear Agentのチャット、コメント内の@Linearメンション、トリアージオートメーションの全てで機能します。
同時リリースされたAgent改善点
MCP対応と同じタイミングで、Linear Agentの操作性も改善されました。
テキスト選択でエージェントに直接送信
Linear上の任意のテキストを選択した状態で⌘J(Ctrl+J)を押すと、選択内容をコンテキストとしてエージェントチャットに直接送れます。関連するイシューや仕様書の一部を素早くエージェントに渡したい場面で使えます。
エージェントチャットのUI改善
エージェントチャットが最大化オーバーレイとして開くようになりました。ツールバーのチャットと一体感のある操作感になり、別ページに遷移する感覚がなくなっています。
実際の使い方例
Linear公式のchangelogでは、GranolaとLinear AgentをMCP経由で連携した活用例が紹介されています。毎週のミーティングメモをGranolaからLinear Agentに渡すことで、フォローアップイシューの作成やプロジェクト更新の草案が3分で完結するようになったという事例です(参考)。
開発チームであればSentryのエラーやDatadogのアラートをLinearのイシューに紐づける、プロダクトチームであればPostHogのデータを参照しながらイシューの優先度を判断する、といった使い方が現実的なユースケースとして挙げられます。
まとめ
Linear AgentのMCP対応により、これまでのLinear内完結から、外部の16ツールとつながる拡張されたワークフローへと移行できます。管理者によるAllowlist管理と個人レベルの接続設定が分かれており、組織のセキュリティ要件に合わせて段階的に展開できる設計になっています。
MCPに対応するサービスが増えるほど、Linear Agentが参照できるコンテキストも広がります。現時点で対応する16サービスに自社のツールが含まれているなら、まず1つ試してみる価値があります。
