PerplexityのAIエージェント「Computer」が、GPT-5.5をデフォルトのオーケストレーターモデルに採用した。ProとMaxの両サブスクライバーが対象で、公開モデルの中でエージェント性能が最高水準にあるモデルがComputerの中核に据えられる。
この記事でわかること:
– PerplexityのどのプランでGPT-5.5が使えるようになったか
– Computerのデフォルトが変わった技術的な背景
– 以前のデフォルトモデルとの違い
https://x.com/perplexity_ai/status/2047748486767272243
何が変わったのか
2026年4月24日、PerplexityはGPT-5.5の統合を発表した。変更点は2つある。
1点目は、Perplexityのメイン検索インターフェースにGPT-5.5が追加されたことだ。現時点ではMaxサブスクライバー限定の機能で、月額200ドルのプランに加入しているユーザーが対象となる。
2点目はより大きな変化だ。自律型AIエージェント製品「Perplexity Computer」のデフォルトオーケストレーターモデルが、GPT-5.5に切り替わった。こちらはProサブスクライバー(月額20ドル)とMaxサブスクライバーの両方が対象となる。
Perplexity Computerとは何か
https://www.perplexity.ai/hub/blog/introducing-perplexity-computer
Perplexity Computerは2026年2月に登場した自律型AIエージェントだ。20種類以上のフロンティアモデルをオーケストレーションしながら、複数ステップの複雑なタスクを自動で完遂する。ブラウジング、コーディング、ドキュメント作成、財務分析など幅広い業務をこなせる。
ユーザーが目標を伝えて席を外している間に処理が進み、完成した成果物が返ってくる設計だ。単なるチャットアシスタントではなく、タスクを自律的に分解・実行する「デジタルワーカー」として位置づけられている。
4月16日にはmacOS版「Personal Computer」として進化し、ローカルのファイルシステムや各種Macアプリとも連携できるようになった。Commandキーを両押しするだけで起動でき、音声でも操作できる。Mac miniを常時起動で運用すると、24時間稼働のエージェントとして機能する。
なぜGPT-5.5がデフォルトに選ばれたのか
GPT-5.5は2026年4月23日にOpenAIがリリースしたフロンティアモデルだ。GPT-5.4以前のマイナーアップデートとは異なり、プレトレーニングから全面的に再訓練された最初のモデルとなる。
エージェント性能の指標として注目されているTerminal-Bench 2.0で82.7%を記録しており、公開されているモデルの中では最高スコアだ。Terminal-Bench 2.0は複数ツールを組み合わせた複雑なコマンドラインワークフローを評価する指標で、計画立案・繰り返し実行・エラーからの回復といった能力を測る。Perplexity Computerが日常的にこなすような「長時間・複数ステップの自律タスク」と、評価内容が一致している。
GPT-5.5切り替え前のデフォルトオーケストレーターはAnthropicのClaude Opus 4.7だった(4月17日時点の公式リリースノートより)。Opus 4.7はSWE-bench Proやコーディング精度・知識ベンチマークで依然として強いが、Terminal-Bench 2.0ではGPT-5.5が13ポイント以上上回っている(felloai.comの検証データより)。Perplexityがエージェント実行の完遂率を優先した判断と見られる。
Computerでのモデル選択肢に変化はあるか
デフォルトが変わっても、ユーザーがモデルを明示的に指定する機能は引き続き利用できる。ComputerはGPT-5.5、Claude Opus 4.7、Claude Sonnet 4.6など20種類以上のモデルを使い分ける設計のままだ。
「特定のタスクにはOpus 4.7を使いたい」といったケースでは、従来どおりモデルを指定できる。選択肢が狭まったわけではなく、何も指定しなかったときの挙動が変わる、という変化だ。
プランと利用条件
| 機能 | 対象プラン |
|---|---|
| GPT-5.5(Perplexity検索) | Maxのみ(月額200ドル) |
| GPT-5.5(Computerデフォルト) | ProおよびMax |
Perplexity Proは月額20ドル、Perplexity Maxは月額200ドルで提供されている。ComputerタスクはProとMaxの両方が対象で、GPT-5.5をデフォルトとした構成はすでに順次ロールアウト中だ。
まとめ
PerplexityはGPT-5.5をComputerのデフォルトオーケストレーターに採用し、ProユーザーもMaxユーザーも最新のエージェント性能をすぐに活用できる状態にした。コーディングや調査、ドキュメント作成など複数ステップのタスクをComputerに任せているなら、今回の切り替えで完遂率や実行精度が変わる可能性がある。モデルの明示指定は引き続き使えるため、用途に応じてOpus 4.7との使い分けも選択肢に入る。