OpenAIが公式のコマンドラインツール「openai-cli」をオープンソースで公開しました。SDKを書かずにターミナルからAPIを直接叩けるようになります。

この記事でわかること:

  • openai-cliが解決する課題と概要
  • HomebrewまたはGoでのインストール手順
  • 主なリソースとコマンドの使い方
  • 出力フォーマットとGJSON変換の活用法
  • 管理者向けコマンドの使い方

https://github.com/openai/openai-cli

openai-cliとは

openai-cliは、OpenAIが2026年5月1日に公開したOpenAI REST API向けの公式CLIツールです。Go製でApache 2.0ライセンスのもとオープンソースとして提供されており、v1.1.2(2026年5月7日)まで急速に更新が続いています。

これまでOpenAI APIを試すには、PythonやNode.jsのSDKを用意してスクリプトを書くか、curlコマンドを手で組み立てる必要がありました。openai-cliを使えば、その手間なしにターミナルから1行でAPIを呼び出せます。

インストール方法

Homebrewを使う場合は以下の1コマンドで完了します。

brew install openai/tools/openai

Goが入っている環境ではgo installでも導入できます。Go 1.25以降が必要です。

go install 'github.com/openai/openai-cli/cmd/openai@latest'

インストール後は環境変数にAPIキーをセットします。

export OPENAI_API_KEY="sk-..."

コマンドの基本構造

コマンドはリソースベースの構造を取ります。

openai [resource] <command> [flags...]

テキスト生成は次のように呼びます。

openai responses create \
  --input "AIの未来を100字で説明して" \
  --model gpt-5.5

チャット形式の補完にはchatcompletionリソースを使います。各リソースのサブコマンドは--helpフラグで確認できます。

主なリソース一覧

APIの主要エンドポイントがほぼ網羅されています。

  • responses — テキスト生成(Responses API)
  • chatcompletion — Chat Completions API
  • image — 画像生成(GPT Image 2など)
  • audio — 音声合成・文字起こし・翻訳
  • video — 動画生成
  • embedding — テキストのベクトル化
  • finetuningjob — ファインチューニングジョブの管理
  • vectorstore — ベクターストアの作成・管理
  • file — ファイルのアップロード・管理
  • moderation — コンテンツモデレーション
  • model — 利用可能なモデル一覧の取得
  • batch — バッチ処理
  • container — コンテナファイルの管理

出力フォーマットの切り替え

--formatフラグでレスポンスの形式を変えられます。

説明
auto デフォルト。端末に応じて自動選択
json JSON形式で出力
jsonl JSON Lines形式
yaml YAML形式
pretty 整形して表示
explore インタラクティブな探索モード

パイプやシェルスクリプトで処理するときは--format jsonでjqに渡すのが便利です。

--transformフラグを使うと、GJSON構文でレスポンスから特定フィールドだけ取り出せます。たとえば利用可能なモデルのID一覧だけ抽出するには次のように書きます。

openai model list --format json --transform "data.#.id"

ファイルを引数に渡す方法

@ファイル名の記法でローカルファイルをそのまま引数に渡せます。

openai responses create --input @prompt.txt --model gpt-5.5

バイナリファイルは自動でbase64エンコードされます。エンコード方法を明示する場合は@file://(テキスト)または@data://(base64)のプレフィックスを使います。

管理者向け機能

管理者APIキー(OPENAI_ADMIN_KEY)を用意すると、組織・プロジェクト単位の管理操作がターミナルから行えます。APIキーの発行・削除、ユーザー管理、使用量の確認などが対象です。

export OPENAI_ADMIN_KEY="sk-admin-..."

openai admin:organization:usage completions \
  --start-time 1735689600 \
  --end-time 1735776000 \
  --bucket-width 1d

openai-cliとOpenAI Codex CLIの違い

「Codex CLI」という別の公式ツールも存在するため、混同しやすいです。両者の違いを整理します。

openai-cli Codex CLI
用途 REST APIを直接呼び出す コーディングエージェントとして動作
主なユーザー API開発者・スクリプト作成者 コードを書く開発者
言語 Go Rust
リポジトリ openai/openai-cli openai/codex

openai-cliはAPIのラッパーであり、Codex CLIはコードの読み書き・実行まで行うエージェントです。用途が異なるため、併用することもあります。

まとめ

openai-cliは、OpenAI REST APIをSDKなしにターミナルから操作するための公式ツールです。Homebrewで一発インストールでき、テキスト生成から画像・音声・ファインチューニングまで主要機能を網羅しています。CI/CDスクリプトへの組み込みや、開発中の素早いAPIテストに活用できます。