Codex CLI が安定版フックと Amazon Bedrock 対応を引き下げて 0.124.0 にアップデートしました。
この記事でわかること:
- フック機能が正式安定版になり、config.toml でインライン設定できるようになった変更点
- Amazon Bedrock を使って AWS クレデンシャルで Codex CLI を動かす設定方法
- TUI で推論レベルをキーショートカット一発で切り替える機能の使い方
Codex CLI とは
Codex CLI は OpenAI が開発・公開しているコーディング特化のエージェント型 CLI ツールです。ターミナルから自然言語で指示を出すと、コードの読み書き・テスト実行・コミットまでを自律的にこなします。npm install -g @openai/codex でインストールでき、ソースコードは GitHub で公開されています。
0.124.0 は 2026年4月23日にリリースされました。フックの安定化、Amazon Bedrock 対応、TUI の使い勝手改善が主な変更です。
フック機能が正式安定版に
Codex CLI のフック機能は「ツール実行の前後に任意のスクリプトを差し込む」仕組みです。コードを書き換える前にセキュリティチェックを走らせたり、ファイル変更後にフォーマッターを自動実行したりといった用途に使えます。
0.124.0 以前はフック設定に専用の hooks.json ファイルが必要でした。今回の更新で config.toml の [hooks] テーブルに直接書けるようになり、設定ファイルを一本化できます。
対応するトリガーは PreToolUse(ツール実行前)と PostToolUse(実行後)の2種類です。0.124.0 では MCP ツールの呼び出し、apply_patch によるファイル変更、長時間実行の Bash セッションへの対応も追加されました。
# ~/.codex/config.toml
[[hooks.PreToolUse]]
matcher = "^Bash$"
[[hooks.PreToolUse.hooks]]
type = "command"
command = '/usr/bin/python3 ".codex/hooks/pre_check.py"'
timeout = 30
statusMessage = "コマンドをチェック中"
matcher には正規表現を指定します。^mcp__.* とすれば全 MCP ツールを対象にでき、apply_patch の前後に差し込みたい場合は ^apply_patch$ を使います。プロジェクトルートの .codex/ フォルダに置いたフックはそのプロジェクトのみに適用され、ユーザー設定 (~/.codex/) のフックとは分離されます。
Amazon Bedrock でクラウドのモデルを利用可能に
Codex CLI に Amazon Bedrock との接続機能が追加されました。AWS SigV4 署名と AWS クレデンシャルベース認証に対応したため、IAM ロールや AWS プロファイルでモデルへのアクセスを制御できます。
設定は config.toml のプロバイダーセクションに追加します。
# ~/.codex/config.toml
profile = 'bedrock'
[profiles.bedrock]
model = 'openai.gpt-oss-120b-1:0'
model_provider = 'bedrock'
[model_providers.bedrock]
name = "AmazonBedrock"
base_url = "https://bedrock-mantle.us-west-1.api.aws/v1"
env_key = "BEDROCK_API_KEY"
AWS Bedrock API キーは env_key に指定した環境変数名で渡します。Lambda ゲートウェイ経由で接続する場合は base_url をゲートウェイの URL に変えることで、Nova や Claude などのモデルファミリーも利用できます。
Bedrock 経由で動作するモデルは、ツール呼び出し(function calling)への対応が条件です。GPT-OSS(20b/120b)、Amazon Nova シリーズ(Premier・Pro・Lite・Micro)、Claude、Llama、Mistral などで動作が確認されています(参考)。
OpenAI の API 料金とは別に AWS の従量課金で使えるため、既存の AWS クレジットがある場合のコスト削減手段としても機能します。
TUI で推論レベルをその場で変更
Codex CLI の TUI(ターミナル UI)に推論レベルの即時変更ショートカットが追加されました。Alt+, で推論レベルを1段階下げ、Alt+. で1段階上げます。
応答速度を重視する簡単なタスクでは推論レベルを下げ、複雑なコードレビューや設計タスクには上げるという使い分けが、TUI から離れずその場でできます。
モデルをアップグレードしたときの挙動も改善されました。これまではモデルを切り替えても前のモデルの推論レベル設定がそのまま引き継がれていましたが、0.124.0 からは新しいモデルのデフォルト値にリセットされます。
まとめ
0.124.0 はフックの config.toml 統合、Amazon Bedrock 対応、TUI ショートカットと、日常の開発ワークフローに直結する改善が並んでいます。フックは安定版になったことでプロダクション環境での採用も現実的になりました。Bedrock 対応は AWS 環境で Codex CLI を使いたいチームにとって選択肢が広がる変更です。
インストールまたはアップデートは以下のコマンドで行えます。
npm install -g @openai/codex