GPT-5.5が発表された翌日、OpenClawがバージョン2026.4.23をリリースした。GPT-5.5との接続、画像生成・編集機能の強化、サブエージェントのコンテキスト制御改善が主な変更内容だ。

この記事でわかること:
– OpenClawでGPT-5.5を使う方法
– Codex OAuthを使った画像生成・編集の変更点
– Forked contextサブエージェントの仕組みと使いどころ
– Telegram・Slack・WhatsApp周りの主な修正内容

https://github.com/openclaw/openclaw/releases/tag/v2026.4.23

GPT-5.5がOpenClawで使えるようになった

GPT-5.5はOpenAIが2026年4月23日に発表したフロンティアモデルだ。Codexプラットフォームに搭載されており、400Kトークンのコンテキストウィンドウと強化されたエージェント型コーディング性能を持つ。

今回の2026.4.23では、Piカタログのメタデータを通じてGPT-5.5が統合された。モデル指定はopenai/gpt-5.5で行う。Codexアカウントで認証済みであれば、別途OpenAI APIキーを用意せずに利用できる。

また、これまで一部のCodexセッションでUnknown modelエラーが発生していたopenai-codex/gpt-5.5行が、Codexカタログ未取得時にも自動合成されるようになった。cron実行やサブエージェントで意図せずエラーになっていたケースが解消される。

Codex OAuthでOPENAI_API_KEYが不要になった画像生成

今回のリリースで最も変化が大きいのが画像生成・編集の機能だ。

gpt-image-2の認証ルートが変わった

従来、openai/gpt-image-2を使った画像生成・編集にはOPENAI_API_KEYの設定が必要だった。2026.4.23以降、openai-codexプロファイルでのCodex OAuthが設定済みであれば、別途APIキーなしでgpt-image-2が動作する。Codexユーザーにとって設定の手順が一段階減ることになる。

OpenRouterでも画像生成が使えるようになった

image_generateツールがOpenRouter経由でも動作するようになった。OPENROUTER_API_KEYを設定済みであれば、OpenRouterが提供する画像モデルをそのまま使える(#55066, #67668、コントリビューター: @notamicrodose)。

品質・フォーマットのヒントを渡せるようになった

エージェントがimage_generateツールを呼び出す際に、プロバイダーがサポートする品質指定や出力フォーマットのヒントを付与できるようになった。OpenAI固有のbackground、moderation、compressionパラメータも通る(#70503)。マルチリファレンスでのgpt-image-2編集についても、JSON Data URLではなくguardedなマルチパートアップロードに切り替えられ、複数参照画像を使った編集が正常に動作するようになった(#70642)。

Forked contextサブエージェントとは

OpenClawのサブエージェントは、既存のエージェントセッションからバックグラウンドで起動される別エージェントだ。今回の変更以前は、子エージェントは常にクリーンな空セッションとして起動していた。

2026.4.23でcontext: "fork"オプションが追加された。これをsessions_spawn呼び出し時に指定すると、子エージェントが親の現在のトランスクリプトをそのまま引き継いで起動する。

フォークが有効な場面は限定的で、ドキュメントは「タスク説明を明示的に書けば済む場合はデフォルトのisolatedを使う」としている。コンテキストが複雑な調査タスクをサブエージェントに委譲するような、前の会話の流れを丸ごと渡す必要がある場面での選択肢となる。

Telegram・Slack・WhatsApp周りの修正

Telegram: グループチャットでモデルやツールが![...](...) 形式で画像URLを出力した場合、プレーンテキストURLにフォールバックしていた問題を修正。マークダウン画像構文を正しくメディアペイロードとして送信できるようになった(#66191)。

WhatsApp: 初回セットアップ時にBaileysのランタイム依存関係をロードする前でもWhatsApp設定画面が表示されるようになった。アウトバウンドメディアの正規化処理も直接送信と自動返信で統一された。

Slack: グループDM(MPIM)をグループチャットとして正しく分類するようになった。非DM上での「Working…」ログが意図せずチャンネルに出力されていた問題も修正された(#70912)。

セキュリティ修正が7件以上

今回は@vincentkocを中心に7件以上のセキュリティ修正が加わっている。

AndroidではASK_OPENCLAWインテントによって外部アプリがプロンプトを即時送信できていた問題を修正(#70714)。Discordではスラッシュコマンドのチャンネルポリシーがオーナー/メンバー制限を回避できていた問題を修正(#70711)。Approvalsでは設定にapproverが書かれているだけで自動的に承認クライアントが有効になる動作を、明示的な有効化が必要な形に変更した(#70715)。

Windows向けにはファイルバックドシークレットからUTF-8 BOMを除去し、ACLチェックができない場合はデフォルトでフェイルクローズとする修正が入った(#70662)。MCPツールブリッジについても、オーナー専用ツール(cronなど)がMCP経由で非オーナーに実行できた経路が塞がれた(#70698)。

今回の変更をどう見るか

2026.4.22でGrok音声とHy3が追加されたばかりだが、4.23はGPT-5.5対応と画像生成ルートの整理が重なった。Codex OAuthひとつでテキスト・コーディング・画像生成をまとめて扱えるようになった点は、エージェントのツール設計をシンプルにする実用上の変化だ。Forked contextはまだ使いどころが限られるが、複雑な会話の途中から子エージェントを起動する場面での選択肢として記録しておく価値はある。