広告を出してから初めて結果を見る。そんな運用に限界を感じていませんか。
eComradsは2026年6月21日、クリエイティブを配信前に診断する「Virality Analysis」を公開しました。自社制作物はもちろん、競合広告の素材もアップロードして、Hook(最初の数秒で視聴者を止める仕掛け)やRetention(視聴継続率)などを0〜100点で採点できます。
この記事でわかること
– Virality Analysisが解決する課題と新機能の概要
– AdDNAによるスコアリングの評価軸
– Upload→Score→Actのワークフロー
– 料金プラン別の月間分析回数
配信後に気づく問題を、配信前に潰す
多くのブランドは広告を「賭け」として出稿しています。予算を使い切ってから初めてCVRやCTRを見る運用では、失敗クリエイティブにいくら溶けたかが判明するタイミングが遅れます。
eComrads公式の告知では「Every ad is a bet. Most brands place it blind, then read the results once the budget is gone」と説明されています(参考)。
Virality Analysisは、この課題に対して「Spend前に何が売れるかを見る」アプローチを取ります。
Virality Analysisの概要
eComradsはEC向けのAIクリエイティブプラットフォームです。商品写真からUGC風動画、静止画広告まで一括で生成でき、性能データを学習した「AdDNA」というインテリジェンス層がクリエイティブの質を左右します。
Virality Analysisは、生成だけでなく「診断」に踏み込んだ新機能です。任意のクリエイティブをアップロードすると、AdDNAがフィード上での見え方を模して分析し、複数の軸で0〜100点のスコアを返します。
評価される5つの軸
公式告知で明示されている評価項目は次のとおりです。
- Hook: 冒頭で視聴者のスクロールを止められるか
- Retention: 最後まで見てもらえる構成か
- Product focus: 商品が伝わる配置になっているか
- Caption: キャプション・テキストの訴求力
- Visual: ビジュアル全体の構成
AdDNAは、eComrads公式サイトによると「数百万件の高コンバージョン広告」で学習した性能インテリジェンス層です。単なる美的評価ではなく、実際のパフォーマンスデータに基づく判定が特徴です。
Upload→Score→Actの3ステップ
機能の流れは公式告知で3段階に整理されています。
Upload(アップロード)
自社の広告素材はもちろん、ジャンルを問わず任意のクリエイティブを投入できます。競合の広告を分析対象にできる点は、勝ちパターンの研究にも使えます。
Score(スコアリング)
AdDNAがフィードのアルゴリズムが広告を読む視点で素材を解析し、各軸を0〜100点で採点します。
Act(意思決定)
高スコアのクリエイティブを残し、低スコアは切り捨てます。AIエージェントと連携すれば、最大500件を一括で分析できると公式が述べています(参考)。
eComradsはClaudeなどのAIアシスタント向けにMCP連携も提供しており、チャット上から分析ワークフローを実行する使い方も想定されています。
料金プランと月間分析回数
Virality AnalysisはeComradsの有料プランに含まれています。公式料金ページ(参考)の内訳は次のとおりです。
| プラン | 月額 | 月間分析回数 |
|---|---|---|
| Starter | $44 | 66回 |
| Creator | $99 | 166回 |
| Pro | $199 | 400回 |
無料枠はなく、ベータ期間の割引があると公式FAQでは説明されています。分析1回あたりのクレジット消費は、他モジュールと合算で月間クレジットから差し引かれます。
従来のAdDNAとの違い
これまでのAdDNAは、写真撮影の構図やUGC脚本、静的広告のレイアウトなど「生成時」に性能データを反映する役割でした。公式サイトでは、フックの最適化やCTAのコントラスト調整など、生成パイプラインへの組み込みが説明されています。
Virality Analysisは、そのAdDNAを「既存の完成素材」に対して逆向きに適用する機能です。自社制作でも外注でも、配信前のGo/No-Go判断に使えます。同プラットフォーム上の「Competitor Spy」(競合調査・再現)と組み合わせれば、調査→診断→改善生成まで一気通貫で回せます。
使うときの注意点
スコアはAdDNAの学習データに基づく予測値であり、実際の広告配信結果を保証するものではありません。競合広告の分析は研究目的に留め、素材の無断利用やリポストには各プラットフォームの規約が適用されます。
また、分析対象はeComradsが主に想定するTikTokやMeta向けの縦型・短尺クリエイティブが中心です。B2B向けの長尺動画など、学習データのカバーが薄いフォーマットでは精度が下がる可能性があります。
予算を焼く前に勝ち筋と負け筋を仕分けられる診断機能は、広告運用の損失を抑えたいチームにとって実務直結のツールです。Virality AnalysisはeComradsの生成機能とセットで、クリエイティブのPDCAを閉じるためのピースとして位置づけられています。