MicrosoftのAzure AI認定試験が世代交代を迎えた。2026年4月21日から「AI-901」と「AI-103」の2つがベータ公開され、どちらも2026年6月に正式リリース予定だ。AI-103のベータ試験には5月7日まで80%割引になるコードが用意されている。
この記事でわかること:
- AI-901とAI-103がカバーする範囲と対象者
- 旧試験AI-900・AI-102との具体的な違い
- AI-103ベータ試験を格安で受験する方法
旧試験のAI-900とAI-102が終了へ
現行のAI-900(Azure AI Fundamentals)はAI-901に置き換わる。AI-102(Azure AI Engineer Associate)は2026年6月30日に廃止となり、AI-103がその後継だ。
Azure AI FoundryやRAGパイプライン、エージェントワークフローといった新技術が普及したことで、従来の出題内容ではカバーしきれなくなったことが改訂の背景にある。MicrosoftはこれらAzureのAI関連試験を「AIアプリとエージェントの実装スキル」を問う体系に再設計した。
AI-901:Microsoft Foundryを中心とした入門試験
https://learn.microsoft.com/en-us/credentials/certifications/exams/ai-901/
AI-901は「Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals」の取得に必要な試験だ。プログラミング経験を前提としない入門レベルで、AI概念の理解とMicrosoft Foundryを使ったAIソリューション実装の基礎が問われる。
出題範囲の内訳は次のとおり。
- AI概念と責任あるAI(40〜45%)
- Microsoft Foundryを使ったAIソリューションの実装(55〜60%)
旧試験AI-900がAzure AIサービスを「説明できる」レベルを要求したのに対し、AI-901はAIアプリケーションとエージェントを「構築する」方法を理解しているかを検証する。対象者はジュニア開発者やAI学習を始めたばかりの技術者で、Pythonの基礎知識があれば十分だ。合格ラインは700点(1000点満点)で、日本語を含む13言語で受験できる。
AI-103:エージェント開発に特化した準上級試験
https://learn.microsoft.com/en-us/credentials/certifications/exams/ai-103/
AI-103は「Microsoft Certified: Azure AI Apps and Agents Developer Associate」の試験で、AI-102の後継だ。対象者はPythonを使ってAIソリューションを設計・実装・運用できる開発者で、ビジネスステークホルダーやデータサイエンティストと連携しながらAzure上でエージェントを構築する役割を想定している。
旧試験AI-102が幅広いAzure AIサービスの知識を問っていたのに対し、AI-103はエージェント開発を中心に据えた実践的な内容に切り替わった。主な出題領域は次のとおり。
- Azure AI FoundryとMicrosoft Foundryを使ったモデル管理・エージェント構成
- 生成AIアプリの実装(プロンプトエンジニアリング、RAG、関数呼び出し)
- マルチモーダル生成(画像・動画・音声)とコンピュータビジョン
- テキスト分析と情報抽出パイプライン
- エージェントオーケストレーションと責任あるAI設計
エンドツーエンドのシナリオ形式で出題されるため、APIリファレンスを暗記するだけでは対応できない設計になっている。
AI-103ベータ試験の80%割引コード
ベータ試験期間中、先着300名に限り80%割引が適用される。受験登録時に支払い画面でコード AI103Claxton を入力すると割引が適用される。
条件は次のとおり。
- 2026年5月7日までに受験を完了すること
- 先着300名(人数に達し次第終了)
- トルコ・パキスタン・インド・中国は対象外
AI-901については現時点でベータ割引の案内が公式から出ておらず、正規料金での受験となる。
ベータ試験のスコアレポートは、試験が正式リリースされた後に再採点が行われ、通常10日以内に結果が通知される。正式リリースは2026年6月を予定している。
AI-102廃止前の移行スケジュール
AI-102の廃止期限は2026年6月30日だ。現在AI-102の取得を目指している場合、6月末までに合格しないとその資格は取得できなくなる。Microsoftは移行先としてAI-103を推奨しており、AI-102保有者の既存の認定はそのまま有効だが、更新時はAI-103ベースの要件に切り替わる見込みだ。
受験を検討している場合は、AI-103のスタディガイドが公式に公開されているため、先に出題範囲を確認しておくとよい。