株価チェックのたびにブラウザを開く手間が、専用アプリとAI分析で一気に減ります。
この記事では、2026年6月25日に正式公開されたGoogle Financeの大型アップデートを解説します。Android専用アプリの内容、Web版のベータ終了と新機能、Yahoo FinanceやRobinhoodとの違いまで、投資情報をGoogleで追いかける読者向けに整理しました。
この記事でわかること
- Google Finance専用Androidアプリで使える機能と、まだWeb限定の機能
- 自然言語でポートフォリオを作り、AIに銘柄配分を分析させる方法
- 市場ブリーフィングを自動配信するタスク機能の仕組み
- 2015年に廃止された旧アプリから、約11年ぶりに復活した背景
https://www.google.com/finance/
何が変わったか
Googleは2026年6月25日、Google Financeの刷新を3本柱で発表しました。AI強化済みのWeb版がベータを終了し、ポートフォリオ管理とタスク自動化がグローバル展開されたほか、Android向けの専用アプリがGoogle Playで配信開始です。iOS版は年内、ポートフォリオやタスク、決算説明会のライブ配信は数か月以内にモバイルへ追加される予定です(参考)。
投資情報はYahoo FinanceやRobinhood、ブローカーアプリなど選択肢が多く、Google Financeだけでは通知も分析も弱いという不満がありました。Googleは検索とGeminiを軸に、銘柄追跡からポートフォリオ洞察、定期ブリーフィングまでを一つの体験にまとめ、金融情報アプリ市場での存在感を高めています。
ベータから本番へ
新Google Financeのテストは2025年8月8日に米国で始まり、自然言語のリサーチパネル、高度なチャート、リアルタイムの市場データが最初の柱でした。2026年4月には100カ国以上、5月には欧州でも展開が進み、6月25日の発表で正式版へ移行しました。
ベータ期間中は銘柄調査やチャート分析が中心で、個人の保有銘柄をまとめて追う機能が欠けていました。今回の正式版で、そのギャップが埋まっています。
ポートフォリオをAIで分析する
https://www.google.com/finance/
Web版では、保有資産を一つのダッシュボードに集約できます。パフォーマンス、資産配分、銘柄ごとの損益が一覧され、Insightsタブでは次の3点が自動で整理されます。
- 資産配分:セクターや指数への分散状況
- 集中リスク:特定銘柄や分野への偏り
- パフォーマンスヒートマップ:損益の大きい銘柄の特定
ポートフォリオの作成方法は柔軟です。証券会社のCSVやPDF、スクリーンショットをアップロードするほか、「GOOGを50株、SPYを100株入れた新しいポートフォリオを作って」と自然言語で指示できます(Googleヘルプ)。既存のGoogle Financeポートフォリオは自動で引き継がれます。
登録後はリサーチパネルへ質問を投げられます。「ポートフォリオで不足しているセクターはどれか」「固定収入の配分が長期成長にどう効くか」といった問いに、Web上の情報をもとにAIが回答します。アップロードしたファイルや画像はGoogleが保持しないと明記されており、データの編集・削除もユーザー側で行えます。
タスクで市場情報を自動受信
もう一つの新機能は、自然言語で設定する定期タスクです。「主要暗号資産の夜間変動を分析したプレマーケットブリーフィングを毎朝送って」と指示すると、Google Financeがバックグラウンドで情報を集め、指定スケジュールで要約を届けます。ウォッチリストやポートフォリオを参照した内容にも対応します。
通知はAndroid・iOSのGoogleアプリ、またはWebのリサーチパネルに届きます。タスクの作成と管理は現時点でWeb中心で、Androidアプリへの対応は今後のアップデート待ちです。Google AI Ultraのエージェント機能に似た仕組みですが、Googleの発表ではタスク機能はグローバルで追加料金なしとされています。
Android専用アプリで使えること
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.finance
2015年に配信停止となった旧Google Financeアプリの後継として、新アプリがAndroidで公開されました。一日に何度も相場を確認するユーザー向けに、次の機能がパッケージ化されています。
- ウォッチリストの閲覧・管理
- リアルタイムの市場データ
- ライブの金融ニュースフィード
- AIリサーチツール(銘柄や市場への質問)
- Key Moments:株価が動いた理由をAIがチャート上で説明
画面下部のリサーチパネルから質問を送れ、過去のやり取りはThread履歴に残ります。Web版にあるDeep Search(Geminiが多数の検索を並列実行し、出典付きレポートを返す機能)は、Google AI ProやAI Ultraの加入者ほど利用枠が広がる設計です。
一方、ポートフォリオ、タスク、決算説明会のライブストリーミングはWeb限定のままです。Googleヘルプでも「モバイルは今後の更新で順次追加」と案内されており、現時点のAndroidアプリは相場チェックとAI調査に特化した入り口と位置づけられます。
Yahoo FinanceやRobinhoodとの違い
Yahoo Financeは長年、無料の銘柄追跡とニュースで投資家に使われてきました。Robinhoodは口座開設から売買までをスマホ一つで完結させ、取引アプリとしての地位を築いています。Google Financeは売買機能を持たず、情報収集とAI分析に注力する点が大きく異なります。
強みはGoogle検索・Geminiとの統合です。銘柄ページで強気・弱気の両視点を並べたり、決算説明会のライブ音声・トランスクリプト・AI要約を同一画面で追ったりできます。米国ではKalshiやPolymarketの予測市場データも参照可能です。取引は別アプリに任せ、調査と監視をGoogle側に寄せたい投資家に向いた構成です。
使い始めるときの注意
Google Financeは投資助言を提供しません。AIの要約やチャートは第三者情報の合成であり、誤りも起こり得ます。売買判断は必ず公式開示や証券会社のデータで確認してください。日本を含む多くの国・地域で利用できますが、機能の一部は米国限定です。予測市場データは米国内向けとヘルプに記載されています。
Androidアプリはすでに配信済みです。ポートフォリオや定期タスクを試すならWeb版から始め、モバイルへの機能追加は数か月単位で見守るのが現実的です。iOSアプリは年内の予定とされ、旧アプリ廃止から約11年ぶりの本格モバイル復帰という流れが、今回のアップデートの大きな文脈になっています。