写真1枚を3Dモデルに変換する処理が、クラウドを経由せず自分のGPUだけで完結する。そんなオープンソースのデスクトップアプリが注目を集めています。
この記事でわかること:
- Modlyが解決するコストとプライバシーの問題
- 対応モデル(Hunyuan3D 2 Mini・TripoSG・Trellis2)の使い分け
- インストールから3Dモデル生成までの手順
- クラウドサービスとの違いと向き不向き
https://github.com/lightningpixel/modly
Modlyとは
Modlyは、Lightning Pixelが開発するオープンソースのデスクトップアプリです。写真をアップロードし、モデルを選択してボタンを押すだけで、3Dメッシュが生成されます。RTX 40シリーズであれば30〜90秒で処理が完了します。
WindowsとLinuxに対応しており、macOSは近日公開予定。2026年3月に初版を公開し、最新バージョンはv0.3.5(2026年5月8日リリース)です。GitHubスターは3,000を超え、MITライセンスで公開されています。
クラウド利用のコストとプライバシー問題を解決する
画像から3Dモデルを生成するクラウドサービスは増えていますが、利用するたびにクレジットを消費する従量課金が主流です。Hunyuan3Dのクラウド版は1回あたり35〜100クレジット、Trellis 2は10クレジットかかります(参考)。試行回数が多くなるほど、コストは積み上がります。
また、商業利用を想定した製品デザインや公開前のキャラクターモデルを外部サーバーに送信することに、抵抗を感じる場面は少なくありません。Modlyはすべての処理をローカルGPU上で実行します。データが外部に出ることなく、生成ごとのコストもゼロです。
拡張システムで複数モデルを切り替える
Modlyは「拡張システム」を採用しています。各拡張はGitHubリポジトリとして公開されており、manifest.json と generator.py で構成されています。アプリのModelsページから「Install from GitHub」をクリックし、拡張リポジトリのURLを入力するだけでモデルを追加できます。
公式が提供する拡張は以下の5種類です。
| 拡張名 | モデル |
|---|---|
| modly-hunyuan3d-mini-extension | Hunyuan3D 2 Mini |
| modly-hunyuan3d-mini-turbo-extension | Hunyuan3D 2 Mini Turbo |
| modly-hunyuan3d-mini-fast-extension | Hunyuan3D 2 Mini Fast |
| modly-triposg-extension | TripoSG |
| modly-trellis2-gguf-extension | Trellis2 GGUF |
Hunyuan3D 2 MiniはTencentが開発したモデルで、テクスチャ精度が高いのが特徴です。TripoSGは軽量で動作が速く、最初に試すのに向いています。Trellis2 GGUFはMicrosoftが開発した40億パラメータのモデルで、PBRマテリアルの出力品質が強みです。
インストール手順
最も手軽な方法は、GitHubのReleasesページからWindowsまたはLinux向けインストーラーをダウンロードすることです。
開発環境として手動でセットアップする場合は、以下の手順で進めます。
# Node.js依存のインストール
npm install
# Pythonバックエンドのセットアップ
cd api
python -m venv .venv
source .venv/bin/activate # Linux / macOS
pip install -r requirements.txt
# 起動
npm run dev
起動後、Modelsページで拡張のGitHub URLを入力してインストールし、使用するモデルをダウンロードします。以降は、写真をアプリにドラッグするだけで3Dメッシュの生成を開始できます。
クラウドサービスとの違い
クラウドベースの画像→3D変換サービスは、APIで手軽に統合できる一方、データを外部サーバーに送信する必要があります。Modlyは、同じモデルファミリー(Hunyuan3D、Trellis2)を自分のマシンで動かすため、クラウド版に近い品質を維持しながらデータをローカルで完結させられます。試行回数に上限もなく、追加コストは発生しません。
ただし、ローカル実行にはCUDA対応GPUが必要です。VRAMが少ない場合や統合グラフィックス環境では動作しない可能性があります。また、現時点ではWindowsとLinuxのみの対応で、macOSユーザーは正式リリースを待つ必要があります。
どんな用途に向いているか
Modlyは、プライバシーを維持しながらAI 3D生成を活用したいチームや、大量の3Dアセットを低コストで生成したいゲーム開発者・3Dアーティストに適しています。クラウドサービスに比べてセットアップの手間はかかりますが、GPU環境さえ整っていれば以降は完全に無料で使い続けられます。
コミュニティはDiscordで活動しており、バグ報告や最新情報の共有が行われています。拡張の仕様が公開されているため、独自モデルをModlyに組み込むことも可能です。