AIコーディングの月額コストを下げたい開発者に刺さるサービスが登場した。
OpenCode Goは、オープンソースのコーディングエージェント「OpenCode」が提供する低価格サブスクリプションです。月10ドル(初月5ドル)で12種類のオープンソースAIモデルにアクセスでき、Claude CodeやCodexなど他のエージェントでも使えます。
この記事でわかること:
- OpenCode Goが生まれた背景とAnthropicとの関係
- 使える12モデルの内訳とリクエスト数の目安
- 料金体系と使用制限の詳細
- 他のプランとの違いと向いているユーザー
Anthropicのブロックが生んだサービス
2026年1月、AnthropicはClaude ProなどのサブスクリプションでClaude Code以外のサードパーティツールからClaudeを利用することを禁止した。対象となったのはOpenCode、Cline、RooCodeなどで、一夜にして多くの開発者がClaude利用の手段を失った。
この混乱を機に、OpenCodeの開発元Anomalyは方針を転換。ClaudeのOAuth連携を廃止し、独自のモデルサブスクリプションを3種類立ち上げた。その中でも最も低価格な位置づけが「OpenCode Go」です。OpenCode のGitHubスターはこの騒動後に急増し、2026年5月時点で15万7千を超えています。
どんなサービスか
OpenCode GoはOpenCodeに付随するオプションのサブスクリプションで、月10ドル(初月5ドル)を支払うとオープンソースのAIモデル群を利用できます。AnomalogyがコーディングAIとして動作することを確認・検証済みのモデルに絞ったのが特徴で、APIキー1本で複数モデルを切り替えられます。
重要な点として、このAPIキーはOpenCode専用ではありません。公式ドキュメントに明記されており、OpenAI互換とAnthropic互換の両エンドポイントが用意されているため、Claude CodeやCodexなど標準APIを話すツールであればどれでも使えます。
使えるモデルは12種
2026年5月時点で次の12モデルが含まれています。すべて中国系AIラボの提供するモデルで、Claude・GPT・Geminiは含まれません。
| モデル | 提供元 | 月間リクエスト目安 |
|---|---|---|
| GLM-5.1 | 智谱AI | 約4,300 |
| GLM-5 | 智谱AI | 約5,750 |
| Kimi K2.5 | Moonshot AI | 約9,250 |
| Kimi K2.6 | Moonshot AI | 約5,750 |
| MiMo-V2.5 | Xiaomi | 約10,900 |
| MiMo-V2.5-Pro | Xiaomi | 約6,450 |
| MiniMax M2.5 | MiniMax | 約31,800 |
| MiniMax M2.7 | MiniMax | 約17,000 |
| Qwen3.5 Plus | Alibaba | 約50,500 |
| Qwen3.6 Plus | Alibaba | 約16,300 |
| DeepSeek V4 Pro | DeepSeek | 約17,150 |
| DeepSeek V4 Flash | DeepSeek | 約158,150 |
モデルの性能もそれなりに高い。MiniMax M2.5はSWE-Bench Verifiedで80.2%のスコアを記録しており、Claude Opus 4.6の80.8%に迫る水準です(参考)。GLM-5は77.8%、Kimi K2.5は76.8%と、日常的なコーディング作業を任せられる実力を持ちます。
サブスクリプションなしでも「Big Pickle」という無料モデルが5時間あたり200リクエスト利用できます。
料金と使用制限
月額は初月5ドル、以降10ドル。UPI払いにも対応しており、インドや東南アジアなど国際的なユーザーへの配慮が見えます。
使用量の上限はリクエスト数ではなく、ドル換算で管理されています。
| 期間 | 上限 |
|---|---|
| 5時間ごと | 12ドル相当 |
| 週間 | 30ドル相当 |
| 月間 | 60ドル相当 |
同じ10ドルでも、選ぶモデルによって実際のリクエスト数は大きく変わります。Qwen3.5 Plusなら月5万回超使えますが、GLM-5.1を使い続けると月4,300回が上限です。計算上は月60ドル分の利用権が10ドルで手に入る設計で、約6倍のレバレッジがかかっています。
5時間枠の上限を超えた場合、無料のBig Pickleモデルに切り替えるか、Zenアカウントにチャージしたクレジットで継続利用できます。
モデルはUS・EU・シンガポールのサーバーで提供され、プロバイダは全データ非保持(ゼロリテンション)ポリシーを採用しています。コードがモデルのトレーニングデータに使われる心配はありません。
GoとZen・Blackの違い
Anomaly は 3 種類のサブスクリプションを提供しています。
Go(10ドル/月)はOSSモデル専用。Claude・GPTは使えませんが、固定月額で予算が読みやすいのが利点です。
Zen(従量課金)はClaude・GPT・Geminiなどの有料APIモデルにもアクセスできます。Goの上限に達した際にZenのクレジットへ自動フォールバックさせる設定も可能で、両プランを組み合わせて使う開発者もいます。
Blackはエンタープライズ向けゲートウェイで、組織単位の管理やセキュリティ要件に対応します。
使い始め方
- opencode.ai/auth でアカウントを作成し、GoにサブスクライブしてAPIキーをコピーする
- OpenCodeのTUIで
/connectを実行し、「OpenCode Go」を選んでAPIキーを貼り付ける /modelsコマンドで利用可能なモデルを確認する
OpenCode以外のツールから使う場合は、Goのエンドポイント(https://opencode.ai/zen/go/v1/chat/completions)にAPIキーを渡すだけです。
どんなユーザーに向いているか
テストの書き出しや定型コードの生成、リファクタリングなどルーティン作業をAIに任せたい開発者に向いています。複雑な設計や多ファイルにわたるリファクタリングには、Claudeなどフロンティアモデルのほうがまだ優位です。
Claude CodeやCodexのサブスクリプションを持ちながら、低コストの補完ツールとして使う構成が現実的です。重い処理はメインのツールに任せ、ルーティン作業はGoで回す分担で、月あたりのAPIコストを抑えられます。初月5ドルで試せる点は、導入のハードルを低くしています。
